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【愛知】設楽・川向地区でしだれ桃春色

ジャンル・エリア : 愛知  2013年04月10日

今年も開花して美しい花を咲かせたしだれ桃。水没までは生き延びることになった=設楽町川向で

今年も開花して美しい花を咲かせたしだれ桃。水没までは生き延びることになった=設楽町川向で

 豊川上流に計画されている設楽ダムが完成すると、集落全体がダム湖に沈む設楽町川向(かわむき)地区で、今年もしだれ桃が咲き始めた。赤や白、ピンクの花がグラデーションを描き、春の山里を彩っている。

 地元で農業を営む伊藤七郎さん(95)が50年ほど前から育て、近所にも配って一時は1000本以上が春の山里を彩った。ダム計画による移転で伐採が進み、今では半数近くになってしまったという。

 川向地区では3月末、地区の歴史の幕を閉じる「閉区式」を催した。年内には全世帯が移住し、地区は無人になる。伊藤さんも5月、設楽町田口に引っ越す予定だ。

 しだれ桃のような立ち木にも補償金は支払われるが、自ら伐採することが条件。「金をもらわんでいいから木は残すことにしたよ。かわいそうだもんな」と伊藤さん。移転後も草刈りや剪定(せんてい)に通うため、2月下旬に車の運転免許を更新した。

 水没までは生きながらえることになった川向のしだれ桃。見頃が続く今月20日まで、町観光協会は駐車場や仮設トイレ、特産品の売店などを設け花見客の便宜を図っている。問い合わせは同協会=電0536(62)1000=へ。

(鈴木泰彦)

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