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【静岡】19年かけ「大修理」完了 掛川・大日本報徳社

ジャンル・エリア : 静岡  2013年05月10日

「平成の大修理」が完了した大日本報徳社。左が仰徳記念館と大講堂、正面奥が仰徳学寮、その右が冀北学舎=掛川市で

「平成の大修理」が完了した大日本報徳社。左が仰徳記念館と大講堂、正面奥が仰徳学寮、その右が冀北学舎=掛川市で

◆学寮など曳家移転

 道徳と経済の融和などを説いた二宮尊徳(幼名・金次郎 1787~1856年)の報徳の教えを全国に広める掛川市の公益社団法人「大日本報徳社」で、明治期の近代和風建造物「仰徳(こうとく)学寮」など3棟の修復・移転工事が完了し、9日、報道機関などに公開された。11日に落慶式があり、14、15の両日は一般向けの内覧会もある。

 仰徳学寮は、1884(明治17)年に東京・霞が関に建てられた旧有栖川宮邸の一部で、同社が譲り受けて1938(昭和13)年に移築。木造2階建て寄せ棟造りで、和洋を織り交ぜた宮廷建築として現存する数少ない建物だ。

 ほかの2棟は、旧有栖川宮邸の一部を移築した「仰徳記念館」と、尊徳の高弟だった岡田良一郎の私塾「冀北(きほく)学舎」(1877年築)。これらの3棟はいずれも市有形文化財に指定されている。

 3棟は、会議室などに使われていたが、傷みが目立ってきたため、昨年3月から1億7000万円余をかけ、仰徳学寮を曳家(ひきや)作業で移動させるなどした。費用は、企業や個人から募った寄付などで賄った。

 報徳社は1994年から、4000平方メートル余の敷地内にある建造物の調査、修復に着手。2000~08年に県内最古の鉄筋コンクリート造りの報徳図書館(1927年築、県指定文化財)や、木造2階建て大講堂(1903年築、国重要文化財)などの修復をしており、今回も含めて総額7億3000万円余をかけた「平成の大修理」が完了した。

 今後、仰徳学寮などは研修会などに有料で貸し出される。榛村純一社長は「できるだけ現物を使って文化財と同じ手法で修理した。価値ある建造物を多くの人に知ってもらうとともに、まちづくりの拠点にしたい」と話す。

 16日からは入館料200円で、一般公開される。祝日休み。問い合わせは大日本報徳社=電0537(22)3016=へ。

(佐野太郎)

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