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【石川】20年の闘病 生きた証し 加賀の三ツ出さん 絵画作品展

ジャンル・エリア : 石川  2013年06月27日

母の小百合さんと一緒に作品を見る海人さん=加賀市山中図書館で

母の小百合さんと一緒に作品を見る海人さん=加賀市山中図書館で

山中図書館 水彩など躍動感250点

 先天性の病気「全前脳胞症」のため体の自由が利かない加賀市動橋町、三ツ出海人さん(20)が小学生時代に描いた絵の作品展「海人二十歳 共に生きて」が、山中図書館(山中温泉西桂木町)で開かれている。30日まで。(服部展和)

 墨で描いた歌舞伎役者の顔をはじめ、絵本を題材にしたオタマジャクシの水彩画など、生き生きと描かれた作品250点が並ぶ。動物が駆け回る横長の大作も。母の小百合さんが三ツ出さんの20歳の記念に企画し、知人の図書館職員に相談して実現した。

 全前脳胞症は胎児のときに脳がうまく形成されない病気で、原因は特定されていない。三ツ出さんは体を自由に動かすことや会話ができず、座位保持装置付き車いすを使って外出する。

 三ツ出さんは「普通学校に通わせたい」との両親の希望で、地元の動橋小学校、東和中学校で学び、担任教諭らのサポートを受けながら絵を描いた。学校では友人たちが階段の上り下りを手伝ってくれ、市文化会館で開かれた成人式でも記念撮影の際にステージに上げてくれた。

 呼吸を確保するためたんを取り除くなど、24時間のケアが欠かせない。中学2年生の時、心臓の鼓動が止まる危機があったが、偶然病院にいたため乗り越えられた。現在、2人で県内の福祉施設や学校を訪れ、小百合さんがこれまでの経験などを話すボランティア活動もしている。

 小百合さんは「作品は海人が生きてきた証し。障害のある子どもや家族の励みになれば。さらにそうした人たちにやさしい社会の実現にもつながってほしい」と話している。

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