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【三重】海女さんと触れ合う 鳥羽市相(おお)差(さつ)町

ジャンル・エリア : 三重 | 文化 | 特産  2013年07月25日

海女さんとのおしゃべりと魚介を楽しむ海女小屋

海女さんとのおしゃべりと魚介を楽しむ海女小屋

苦労聞き、獲物に舌鼓

 近鉄鳥羽駅を降りると、大きなポスターが目に付いた。フェルメールの作品「真珠の耳飾りの少女」を模した「真珠の耳飾りの海女」である。モデルは鳥羽市観光キャンペーンガールの中川静香さん。祖母、母、孫の3世代海女だ。実家は相差町で民宿「なか川」を営み、採れたての魚介類が人気だ。静香さんは「私たち家族が採ってきたものばかり。新鮮さには自信があります」と話した。

 静香さんのように相差町で暮らす海女さんは約100人。そんな海女さんたちとおしゃべりしながら食事ができる海女小屋がある。地元では“おぜごさん”と呼ばれる「相差かまど」は、相差漁港から海へ突き出た鯨崎の中ほどに立つ。海女さんが体を休める場を再現した小屋の中でいろりを囲む。サザエ、大アサリ、イカ。海女さんが炭火で焼きながらいろんな話をしてくれる。

 「海の中は陸と同じ。山あり谷あり。毎日、様子が変わる」「腰に命綱を巻いて潜るけど、海藻に引っ掛かることも。流されたらハワイまで行っちゃうかもね、アハハ」

 「どこに獲物がいるか、先輩の後について覚えていくしかないの。5、6年はかかるかなあ」「大変だけど頑張れば、それだけお金になるから楽しいよね」-。命がけなのに、海女さんたちは明るい。

 滋賀県から来た男女はホームページを見て「どうしても食べたくなって来てしまった」という。締めのウニとひじきご飯が絶品で「来てよかった。おいしいし楽しかった」。

女性の願いをかなえてくれる石神さん=いずれも三重県鳥羽市相差町で

女性の願いをかなえてくれる石神さん=いずれも三重県鳥羽市相差町で

 相差町の氏神をまつる神明神社。その参道の途中に小さな社「石神さん」があり近年、パワースポットとして人気を集めている。紙に願い事を1つ書いて納める。女性の願い事なら1つだけかなえてくれるという。欲張りはダメなのだ。

 帰りがけに立ち寄った参道脇の古民家「海女の家 五左屋」では軒先にテングサが干してあった。夏ならではの光景だ。浜辺に打ち上げられたテングサは海に潜れなくなった年配の海女さんが収穫。ゴミを取り除いた後、長時間煮て、寒天を作る。その後、ところてんとなるのだが、相差のところてんは酢じょうゆではなく、きな粉をかけて、わらび餅のように食べる。口の中でとろけて汗が静かに引いていった。

 ▼メモ 相差町へは、JR・近鉄鳥羽駅から車、またはバスで約30分。相差かまどでの昼食(1時間)は1人3500円から。2日前までに要予約。石神さんへは相差海女文化資料館から徒歩5分。相差観光協会(電)0599(33)6411。近鉄では名古屋駅から鳥羽駅までの往復運賃と伊勢エビとアワビが味わえる民宿旅館「なか川」の宿泊(1泊2食付き)を組み合わせた「鳥羽女神の宿」(9月30日まで、除外日あり)を企画。料金は1万7500円。近鉄名古屋駅営業所(電)052(561)4986

(中日新聞夕刊 2013年7月25日掲載)

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