【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【石川】金沢でアート合宿 若手芸術家集団「オル太」7人

【石川】金沢でアート合宿 若手芸術家集団「オル太」7人

ジャンル・エリア : 石川 | 芸術  2013年08月28日

(上)巨大オブジェと一体化したオル太のパフォーマンス=金沢市で(下)金沢でアート合宿を続ける芸術家集団オル太(提供写真)

(上)巨大オブジェと一体化したオル太のパフォーマンス=金沢市で(下)金沢でアート合宿を続ける芸術家集団オル太(提供写真)

21美で独特のパフォーマンス
「社会の不安映す」

 東京を拠点にする若手芸術家集団が、金沢市内でアート合宿を続けている。4月から金沢21世紀美術館で開催中の企画展「内臓感覚」に参加している「オル太」の7人だ。金沢の空の下で、何が生まれているのか。(中山洋子)

 怪獣の抜け殻のような物体が美術館の中庭に横たわる。その周囲でボロ布をまとった何者かがうごめく。

 オル太が同展に出している作品「オルガネラ」。メンバー全員で入れ代わり立ち代わり金-日曜や祝日に即興パフォーマンスを続けている。それも作品の一部という。

 7人はいずれも多摩美術大で油絵を学んだ同級生で20代。在学中の2009年に結成した。リーダーのJang-Chi(チャン・チ)さん(29)は「アイデアスケッチを出し合っていくうち、絵から世界観が広がる。1人ではできない作品が生まれる」と説明する。

 当初から社会の漠然とした不安を映すことにこだわってきた。「社会は安全で、いかにもまとまっているかのように見えるが、実はそうじゃないかもしれない。社会の中にある不安や恐れを映したかった」

 舞台装置のような大胆な作品と独特のパフォーマンスで注目を集め、11年2月に発表した「つちくれの祠」は岡本太郎現代芸術賞・太郎賞を受賞した。関東を離れての展示は今回が初めて。

 4月中旬から、金沢市北袋町の湯涌創作の森の古民家で合宿。自炊しながら、作品を練り上げてきた。「自分たちでは意識しにくいが、パフォーマンスも変化したかもしれない」とも。実際、屋外での展示だけに金沢の変わりやすい天候の影響も大きい。大雨と雷鳴の中でもパフォーマンスを続けた。関係者から「いつもより激しく、異様な雰囲気だった」と驚かれた。

 同時に滞在中に次回作にも取り掛かっている。作品に盛り込むため、“原発銀座”の福井県小浜市にもロケに行った。Jang-Chiさんは「直接、原発を扱うわけではないけれど、僕らなりの提示はしたい。アートが社会と懸け離れていてはダメだと思うから」。

 同館学芸員の吉岡恵美子さんは「金沢での体験が、姿を変えて今後の作品に生きていくのではないか」と期待した。同展は9月1日まで。

旅コラム
国内
海外