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【京都】京の豊かな味巡り 京都市

ジャンル・エリア : グルメ | 文化 | 近畿  2014年02月13日

京つけもの西利の漬物ずし

京つけもの西利の漬物ずし

復元酒や漬物ずし堪能

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「和食」を堪能しようとバスの旅「京の冬の旅・あじわいコース」に参加した。食にまつわる逸話を聞き、鮮やかな彩りを楽しみ、そして味わう-。和の世界が冬の京都で広がった。

 京都市街の南に位置する伏見は、良質な地下水に恵まれ、宇治川沿いに酒蔵が並ぶ。そんな酒蔵を資料館として開放しているのが月桂冠大倉記念館だ。ボランティアガイドが酒造りの工程や用具類の使い方などを説明してくれた。目についたのはガラスケースに納められた偽物の瓶。ラベルに「月佳冠」「日桂冠」とある。「どの時代も商標をまねる人がいたんですね」とガイドも苦笑い。見学の後には試飲が待っていた。約50年前の味を復元した酒、大吟醸、プラムワインの3種類だったが、私の好みは復元酒だった。

 試飲といえば、京漬物の老舗「西利」での白ワインは試飲の枠を超えていた。漬物に合うワインを探して社長がイタリアまで出掛けたのだという。当ては漬物ずし。千枚漬け、赤カブ、長イモのしょうゆ漬けなどどれもワインに合い、テーブルを囲んだ女性たちは「お酒が進む」と上機嫌。ワインはすぐになくなった。

美肌に効くといわれる美容水がある美御前社=京都市東山区で

美肌に効くといわれる美容水がある美御前社=京都市東山区で

 昼食は八坂神社近くに店を構える老舗料亭「美濃幸」。茶道具を器に見立てた弁当を味わい、バスガイドさんに教えてもらった八坂神社本殿東の「美御前社」へ。その名の通り美の神様で社殿前には「美容水」という名の神水がわき出ていた。2、3滴肌に付けるとすべすべに。「身も心も美しく」という女性の願望をかなえてくれるらしい。

 バスツアーの締めはスイーツ。江戸時代中期に創業した京都市南区の和菓子店「笹屋伊織」の作業場に向かった。近くの東寺の弘法さん(弘法市)前後の3日間だけ販売する「どら焼」をツアー特典で味わうことができた。秘伝の皮に、棒状のこしあんをのせてクルクル巻いた和菓子は、さっぱりとした後味。一子相伝で守り続けられてきた素材と製法で、同店でも4人の職人さんしか作ることができない。やっぱり和食の奥は深かった。

▼メモ 「京の冬の旅」は京都市観光協会と京阪バスが提携。「あじわい」コースは午前10時半、JR京都駅烏丸口を出発。所要時間は約5時間半~6時間。料金は9000円。8人以上のグループは割引。ほかに大河ドラマ「軍師官兵衛」に合わせて報恩寺や高台寺などを巡る「うるわし」、建仁寺正伝永源院など美しい障壁画を訪ねる「みやび」、大徳寺興臨院などの庭園と建築美を巡る「やすらぎ」コースを3月18日まで運行。問い合わせは京都定期観光バス予約センター(電)075(672)2100

笹屋伊織のどら焼

笹屋伊織のどら焼

(中日新聞夕刊 2014年2月13日掲載)

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