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【滋賀】陶器に入った貨幣出土 栗東の下鈎東・蜂屋遺跡

ジャンル・エリア : 文化 | 歴史 | 近畿  2014年03月07日

出土した古代貨幣と陶器。奥2点の陶器は緑色の上薬が塗られた水差し=栗東市内で

出土した古代貨幣と陶器。奥2点の陶器は緑色の上薬が塗られた水差し=栗東市内で

 栗東市蜂屋の「下鈎(しもまがり)東・蜂屋遺跡」から地鎮祭祀(さいし)のために埋めたと考えられる平安時代中-後期の貨幣195点が出土し、同市教委が6日、発表した。緑色の上薬を使った希少な陶器に入った状態で見つかった貨幣もあり、全国的にも貴重な例という。

 出土した貨幣は、和同開珎(かいちん)に始まり、奈良-平安期に鋳造された「皇朝十二銭」の11番目・延喜通宝(907年初鋳)と12番目・乾元大宝(958年初鋳)で、いずれも直径約1.9センチ、厚さ約1ミリ。材質は鉛と銅。

 5~10枚を陶器に入れて穴に埋設した状態と、ひもに通した差銭の形で最大77枚を穴に直接納めたとみられる状態で見つかった。分類すると延喜通宝133枚、乾元大宝36枚。残り26枚は判読できなかったが形状などから2種のいずれかと考えられる。

 4点が出土した陶器はいずれも10~11世紀に作られたとみられ、うち2点は県内初の出土となる緑色の上薬が塗られた希少価値の高い水差し。同時に埋設される例は貴重という。残り2点は灰色の上薬が塗られたびんだった。大きさは、最大径13~16センチ、高さ13~17センチ。他に9~10世紀の中国越州(現浙江省)産の良質な青磁碗も出土した。

 これらは掘立柱建物跡の穴やその周辺部から見つかった。市教委の担当者は「貨幣は土地の神に捧げられていた。高価な陶器や青磁碗も出土したことから、都とのつながりが濃く、土地開発を主導できるほどの有力な豪族がいたと推測される」と説明する。

 出土品は11日~4月13日、栗東歴史民俗博物館で展示される。問い合わせは、博物館=電077(554)2733=へ。

 (倉形友理)

◆鎮壇具の可能性

 滋賀大の小笠原好彦名誉教授(考古学)の話 古代の寺院造営では、堂塔の火災や破壊を避けるため、築造時の基壇に鎮壇具として金銀や水晶などと共に貨幣が納められた例が多く知られている。今回出土した銭貨も堂塔の鎮壇具として納められた可能性が高い。

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