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【静岡】手軽にサイクリング 静岡県・掛川市

ジャンル・エリア : スポーツ | 歴史 | 静岡  2014年04月03日

「茶」の文字を背に、軽快にツーリングを楽しむ参加者

「茶」の文字を背に、軽快にツーリングを楽しむ参加者

景観と歴史 コース充実

 ようやく暖かな風が吹いてきた。お手軽に体を動かしたい人には、サイクリングがぴったり。そこで自転車愛好家の間では、静岡県屈指のサイクルスポットとして知られる掛川市へ出掛けた。

 同市では、自転車の旅にやさしい環境づくりを目指し、バイク・フレンドリー・ステーションを50カ所設置。タイヤの空気入れや工具が置いてあり、簡単な修理や点検の場所として使える。ツーリングガイドには地元の愛好家たち45人が登録。ガイドが休日を利用して作ったサイクリングコースは海、山、旧宿場町と起伏だけでなく、景色にも富んでいる。

 お茶どころにふさわしい旅をするなら、市北部に位置する茶草場がお勧めだ。晩秋から冬にかけて刈った草を乾かし、細かく刻んで茶畑の畝間に敷く茶草場農法は、生物多様性の保存に役立ち、昨年、国連食糧農業機関が認定する世界農業遺産に選ばれた。

 傾斜のきつい斜面を駆け上がっていくと、粟ケ岳の山腹にヒノキ林でかたどった「茶」の文字がくっきり見えた。文字の大きさは、ほぼ100メートル四方もある。そこから江戸時代の面影を残す旧東海道の宿場町「日坂宿」経由で、事任(ことのまま)八幡宮へ。「枕草子」にも登場する神社で「思いのままに願いがかなう」のだという。境内の大クスノキ(市天然記念物)は高さ約31メートル、根元の周囲は約19メートル。枝は三方に大きく広がり、木の近くにたたずむと、まるで大きな手に包み込まれたような気分に。そして疲れた体も、心も癒やされていく。

事任八幡宮の大きなクスノキ=いずれも静岡県掛川市

事任八幡宮の大きなクスノキ=いずれも静岡県掛川市

 今回のツーリングの参加者は20代の女性もいたが、中年夫婦が目立った。東京からやって来た夫婦は、妻の方が健脚で、夫を尻目に元気いっぱい。「自宅から掛川まで自転車で来た」と聞かされ、驚いた。

 中年になると、健康に気を使い始める。「なんか運動しなくちゃと思うでしょ。自転車は手軽だから始めたの。でも、だんだんのめり込み、いずれ高い自転車やウエアを買ってしまうわけ」

 笑顔いっぱいで話す彼女の言葉に押されて、ほこりをかぶった自転車を磨くことにした。終わったら、まずは近所のスーパーまでツーリングだ。

▼メモ 茶草場へは東名高速・掛川ICから車で約30分、JR掛川駅からバスで約35分。事任八幡宮へはJR掛川駅からバスで約20分、車は掛川バイパス八坂ICから約10分。自転車の貸し出しやガイドツアーの問い合わせは掛川観光協会ビジターセンター、フリーダイヤル(0120)708080。センターでは毎年「ゆるゆる遠州ガイドライド」を企画。ガイドの案内で約50キロのツーリングが楽しめる。今秋も開催の予定。掛川市商工観光課(電)0537(21)1149

(中日新聞夕刊 2014年4月3日掲載)

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