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【長野】“野生回帰”で客足戻る 飯田市立動物園

ジャンル・エリア : まちおこし | 動物 | 甲信越  2014年04月09日

平日でも多くの来園者が集まるフンボルトペンギンのエサやり=飯田市の市立動物園で

平日でも多くの来園者が集まるフンボルトペンギンのエサやり=飯田市の市立動物園で

 飯田市扇町の市立動物園で進められていた小獣舎の改修が3月末で終わり、2011年に始まった整備事業がすべて完了した。これまでにフンボルトペンギンやカモシカの飼育舎が新しくなり、来場者も増加。中心市街地のにぎわい創出に欠かせない存在になっている。

 1番人気のペンギン舎の前では、平日の午前中でも多くの親子連れが足を止める。気持ちよさそうに泳ぐペンギンを見ながら「かわいいね」と、親子の会話が弾んでいる。

 動物園の整備は、09年度に地元住民や有識者を交えたワークショップで「動物の生息環境の再現」をコンセプトに計画。野生の環境に近い飼育舎で、活気あふれる動物の姿を見せる「生息環境展示」を目指した。

 12年8月にリニューアルしたペンギン舎は岩場や芝生を設け、野生のフンボルトペンギンが暮らす南米沿岸部を再現。プールには大きなアクリル板を取り付け、水中を泳ぐ姿を観察できるようにした。

 シカ・カモシカ舎は里山や岩場を再現し、南アルプスを一望できる眺望も確保。

 タヌキやイノシシの飼育舎は里山をイメージしており、アクリル板越しに動き回る姿を来園者の目線の高さで見ることができる。

 動物園は1953(昭和28)年に開園し、2年目には13万人が来園した。しかし、レジャーの多様化などで89年ごろから来園者は減少。93年度には年間3万6000人に激減し、近年は5万~6万人台で推移してきた。

 飼育舎を整備したり、夜間公開のナイトズーなどを企画するなどした結果、12年度から客足は増加。昨年度はこれまでで2番目に多い11万8000人が来園した。

南アルプスの岩場を再現したカモシカ舎==飯田市の市立動物園で(飯田市提供)

南アルプスの岩場を再現したカモシカ舎==飯田市の市立動物園で(飯田市提供)

 市は今後、次期中心市街地活性化基本計画の中で、動物園のさらなる整備を検討する。牧野市長は「動物園から市街地へとつなげる回遊性をどう確保するかを考えたい」としている。

 動物たちが持つ野生の姿を見せることで、客足を取り戻した動物園。整備が完了した本年度はさらなる入園者増が期待されており、長良健次園長は「中心市街地の活性化に寄与できればうれしい」と話している。

 新しくなった小獣舎のうち、イノシシ、タヌキ舎は26日に一般公開。6月までにハクビシン、アライグマ舎が公開される。

 入園無料。休園日は月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)。

 (西川正志)

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