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【愛知】蚕の卵生産にスポット 豊田で歩みたどる企画展

ジャンル・エリア : 愛知 | 文化 | 歴史  2014年04月25日

蚕の卵を張り付けた「種紙」(写真右手前)や犬塚蚕種製造所の看板が展示された会場=豊田市近代の産業とくらし発見館で

蚕の卵を張り付けた「種紙」(写真右手前)や犬塚蚕種製造所の看板が展示された会場=豊田市近代の産業とくらし発見館で

 自動車産業が豊田市で発展を遂げる前、この地方で盛んだった養蚕業の歩みをたどる企画展「まゆまつり2014」が、同市喜多町の市近代の産業とくらし発見館で開かれている。蚕の卵を生産する「蚕種(さんしゅ)製造所」の仕事にスポットを当て、当時使われた道具や文献を通してかつての繁栄ぶりを伝えている。

 豊田市では明治20(1887)年代から養蚕が普及し、多くの蚕種製造所が蚕の卵を生産して養蚕農家へ販売していた。企画展は、明治後期から戦前まで同市足助町で操業した「犬塚蚕種製造所」を中心に紹介。かつての経営者の親族から当時の道具類の寄贈を受け、計110点の資料を展示している。

 蚕の卵は当時、紙に張り付けて取引され「種紙(たねがみ)」と呼ばれた。展示では卵が残った実物の種紙のほか、犬塚蚕種製造所の売上高を記録した帳簿、繭の形を模して楕円(だえん)にかたどった製造所の木製看板が並ぶ。大正から昭和初期にかけ、県内の蚕種製造量が長野に次いで2位を誇ったことを示す統計も紹介している。

 養蚕の企画展は、発見館がかつて蚕を検査する県施設だったことにちなみ、毎年テーマを変えて開催している。小西恭子学芸員は「蚕の卵は、農家にとっての作物の種のようなもの。卵の質が繭の収穫量を大きく左右していた」と解説する。

 会場では生きた蚕をを飼育中で、桑の葉を食べながら育つ様子を観察できる。5月下旬ごろから繭を作り始めるという。

 7月13日まで。無料、月曜休館。6月7、14の両日は、それぞれ午前10時から学芸員の展示解説がある。5月30日には新城市の養蚕農家を見学する日帰りバスツアーも催す(参加費900円、要予約)。(問)発見館=電0565(33)0301

 (河北彬光)

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