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【愛知】珍味?殻付きウズラ卵串 豊橋の焼き鳥屋裏メニュー

ジャンル・エリア : グルメ | 愛知  2014年05月14日

独特の歯触り、味わいがあるウズラ卵の殻付き串=豊橋市で

独特の歯触り、味わいがあるウズラ卵の殻付き串=豊橋市で

 ウズラ卵の生産量日本一を誇る豊橋市の焼き鳥屋には、ウズラ卵を殻ごと味わう「殻付き串」を出す店がある。終戦直後からの知る人ぞ知るメニュー。「香ばしくておいしい」「砂をかんでるよう」と、その味に賛否はあるけれど、一度、試してみませんか。

 「来たら必ず頼む人もいれば、1回でいいという人もいる。常連が初めての客に勧めるもんだから『殻ごとなんてウソ教えちゃだめだ』って、冗談言ったりね」。豊橋市花田一番町の「太朗串」店主、小倉広司さん(67)は笑う。

 食べやすいようにゆで卵にあらかじめひびを入れて串に刺す。あとはこんがり炭焼きにして、焼き鳥と同じたれをつける。先代が昭和20年代、焼き鳥を焼く間のつまみに出していた卵を、客の求めで焼いたのが始まりという。

 小倉さんは「ウズラの殻は薄いから、そんなに気にならない。滋養強壮にいいですよ」と話す。最近ではインターネットで知った県外の人や、若者らからの注文が多いという。

 豊橋うずら農協によると、戦後の食糧難で「カルシウムを補う一品」として、駅周辺の一杯飲み屋などで広まった。食生活の改善や再開発で店が消えるとともに出す店は減ったが、現在、裏メニューで置く店を含め4、5軒で提供されているという。

 全国の焼き鳥に詳しいフードジャーナリストはんつ遠藤さん(47)は「外はパリパリで中はふんわり。最初は驚くが、殻がないと物足りなくなる。だからずっと残っているのだろう」と評価する。

 北海道のウズラ卵生産100%を占める室蘭市や都内などでも数軒、殻付き串を出す店はあるが、豊橋が最も古いらしい。はんつさんは「みそ煮込みうどんやあんかけスパなど、普通の食べ物を個性的にアレンジするのは愛知の得意技」とも話す。

 (小椋由紀子)

 <ウズラ卵の生産量日本一・豊橋> ウズラはもともと鳴き声を楽しむ愛玩用に飼われ、豊橋市で卵の生産が盛んになったのは戦後以降。もともと養鶏が盛んな土地柄に温暖な気候、流通の利便性から急速に発展した。豊橋の生卵の全国シェアは7割。ただ、2009年の鳥インフルエンザ騒動以降、3割ほどの減産が続く。回復を目指し、10年からせんべいやおかず煮卵など、加工品の開発や販売に取り組むが、殻付き卵串を前面に売り出す予定はないという。担当者は「話題にはなるだろうが、私は1串食べて、もう十分。商売になるかというと…」。

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