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【福井】伝統の七間朝市と名水 福井県大野市

ジャンル・エリア : グルメ | 歴史 | 福井  2014年06月05日

400年余りの伝統がある七間朝市

400年余りの伝統がある七間朝市

庶民の営み見守る石畳

 北陸の小京都とも呼ばれる福井県大野市。市街地は碁盤の目のように区画され、今もしっとりとした古い町並みが残る。藩政時代から400年余り続く七間(しちけん)朝市、市内の至る所で湧き出る清水など、見どころも多い。

 七間朝市は藩政時代に商家が集まった「七間通り」で開かれたことから、この名が付いた。3月の「春分の日」から12月末までの毎日、午前7時から同11時すぎまで開かれている。6時半すぎに到着すると、農家のおばちゃんや工芸を趣味にしている近所の女性たち10人ほどが、石畳の通りで開店準備をしていた。初孫の誕生を機に始め、ことしで23年目になるという中村美智子さん(75)=同市中津川町=は、カーネーションなど自分で育てた花や山菜を並べていた。「週1回休むぐらいかな。いろんな人としゃべれるし、生きがいやね。おかず代ぐらいは稼がないと…」と元気に商っていた。

 この日は、約100メートル区間に20人ほどが店開き。太いウドが1本250円。切り花はどれも1本100円ほどと格安だった。たくさん買ったり、値切ったり、その場の雰囲気で値段は変わる。朝市を目当てに岐阜県大垣市から来たという中年の女性は、近くで前泊。「野菜も山菜も新鮮で安い」とお目当てのサトイモなどを買い求めていた。

かつては大野城主の飯米を研いでいた御清水=いずれも福井県大野市で

かつては大野城主の飯米を研いでいた御清水=いずれも福井県大野市で

 1000メートル級の山々に囲まれる大野市は、きれいな地下水が湧き出し、県の認定を受けた場所では、そのまま飲むことができる。名水探訪の散策コース(約2キロ)もあり、国の天然記念物「本願清水イトヨ生息地」(同市糸魚町)では、緑がかった美しい姿のイトヨを見ることができる。かつては大野城主の飯米を研いでいた「御清水(おしょうず)」(同泉町)の水は、まろやかな口当たり。くせもなく、おいしかった。

 福井県に来たなら名物の「越前おろしそば」は、ぜひ味わいたい。地元でも評判の手打ちそば処(どころ)「福そば」本店(同市元町)で、ソバの実の中心部だけを使った十割の特製おろしそば(600円)を注文した。削りがつおと刻みネギ、辛みのある大根おろしで味わうのだが、うまさと辛さで背筋がしゃんとした。副菜の味付けニシン(500円)も絶妙の仕上がりで、また行きたくなった。  (富永賢治)

 ▼メモ 大野市へはJR福井駅から九頭竜線で約50分。車は一宮ICから東海北陸道・白鳥IC、一般道経由で約2時間。北陸道・福井ICから約45分。問い合わせは越前大野七間朝市振興協議会(平日の午前中のみ)=(電)0779(69)9520、大野市商工観光課=(電)同(66)1111

(中日新聞夕刊 2014年6月5日掲載)

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