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【長野】ゼロ磁場を歩く 長野県伊那市

ジャンル・エリア : グルメ | | 甲信越  2014年06月19日

カツラの巨木が2本並んだ「結の桂」

カツラの巨木が2本並んだ「結の桂」

緑に包まれ心安らぐ

 国内最大の断層・中央構造線の真上にあり、磁力が打ち消し合うことで磁場がゼロになるパワースポットとして知られる長野県伊那市の分杭(ぶんぐい)峠(標高1424メートル)。絶景の峰といわれる入野谷山(1772メートル)への登山道が整備されたと聞き、訪ねてみた。

 整備されたのは、分杭峠から約200メートル離れた登山口から山頂までの1960メートル。どこまで行けるか分からないが、とにかく歩を進めた。

 この山道は地元・伊那市の職員が10日がかりで整備した。参加者は延べ100人という。整備をけん引した長谷総合支所の有賀俊康さんは、「自分がすばらしいと思う景色を、より多くの人にも見ていただきたい。今回の作業で八ケ岳などの登山道を切り開いた人たちの気持ちが、少し分かったような気がします」と話した。

 新緑を楽しみながら、木に巻き付けたピンクのテープを目印に緩やかな坂道を上がっていく。標高が上がるにつれ、木々の種類も少しずつ変わっていく。育ちすぎたゼンマイに目をやると、「料理が面倒くさいから誰も採らないんですよ」と有賀さん。「もったいないなあ」とつぶやいていたら、目の前の景色が変わった。巨大なカツラの木が2本、少し距離を置き、寄り添うように立っていた。看板には「結(ゆい)の桂(かつら)」とある。

 丸太のいすに腰掛け、ペットボトルの水で喉を潤しながら、ふーっとため息をつく。しばらくすると、少しずつ心が穏やかになっていく自分に気付いた。ここまで970メートル、時間にして約30分。もう少し行くと水飲み場「希望の泉」、そして山頂だが無理をせず引き返した。

はびろ農業公園みはらしファームで、アスパラガス狩りを楽しむ観光客=いずれも長野県伊那市で

はびろ農業公園みはらしファームで、アスパラガス狩りを楽しむ観光客=いずれも長野県伊那市で

 次の目的地は、伊那市の人気スポット「はびろ農業公園みはらしファーム」。分杭峠から車で北西へ約1時間の西箕輪にある。収穫体験がお勧めで6月いっぱいはアスパラガス狩りが楽しめる。参加費500円で太いものや細いのを交ぜ、計5、6本は収穫できる。7月からはブルーベリーやスイートコーン狩りが始まる。いずれも要予約だ。

 伊那市は南アルプスや中央アルプスに囲まれた盆地。「若いころは都会がうらやましかったけど、今はこの土地が好きです」と有賀さん。その気持ちに応えるように空は青く澄んでいた。 (神納美桜子)

 ▼メモ 伊那市へは名古屋から中央道で約2時間半、高速バスは名鉄バスセンターから約3時間。分杭峠は粟沢駐車場からシャトルバスを利用。問い合わせは伊那市長谷総合支所産業振興課(電)0265(98)3130。みはらしファームのとれたて市場やそば打ち体験も人気。営業時間は午前9時~午後4時。(電)0265(74)1807

(中日新聞夕刊 2014年6月19日掲載)

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