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【富山】奈呉の浦 貝に恋して70年 新湊博物館 宮島さんの55種展示

ジャンル・エリア : 富山 | 歴史  2014年08月05日

(上)70年かけ貝殻を収集した宮島愛子さん(下)宮島さんの標本の一部=いずれも射水市新湊博物館で

(上)70年かけ貝殻を収集した宮島愛子さん(下)宮島さんの標本の一部=いずれも射水市新湊博物館で

 奈良時代の歌人大伴家持が和歌を詠み、景勝地として知られた射水市新湊地区の奈呉の浦。その浜に打ち上げられた貝に魅せられた同市立町の主婦宮島愛子さん(88)が、採集していた貝の標本が同市新湊博物館(同市鏡宮)に展示されている。

 「東風(あゆのかぜ) いたく吹(ふ)くらし 奈呉(なご)の海人(あま)の 釣(つり)する小舟(おぶね) 漕(こ)ぎ隠(かく)る見(み)ゆ」

 越中の国司時代に家持がそう詠んだ奈呉の浦には、かつて多くの貝が見られた。宮島さんは「サクラガイが両手ですくえるほど多くあった。変わった貝が見つかるとうれしかった」と振り返る。

 生まれ育った奈呉の浦で貝の採集を始めたのは幼いころ。1960年代ごろから自然環境の変化で砂浜の浸食が進み、奈呉の浦が80年代には富山新港の埋め立てとともに消滅してからも貝の魅力に誘われるように、高岡市伏木地区などの浜辺でも採集を70年間にわたり続けてきた。

 集めた300種類の貝は博物館に寄贈。このうち、二枚貝や巻き貝の55種類を展示している。宮島さんは子どもたちには「奈呉の浦には、こういう貝があったんだよと伝えたい」と静かに語っている。展示は9月7日まで。入館料は一般310円、中学生以下は無料。毎週火曜休館。 (青木孝行)

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