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【静岡】日ロ友好の歴史伝える ピロシキ専門店

ジャンル・エリア : グルメ | 歴史 | 静岡  2014年08月07日

日ロ友好の歴史を伝えるディアナ号の錨=富士市の緑道公園で

日ロ友好の歴史を伝えるディアナ号の錨=富士市の緑道公園で

◆富士市に開店 ディアナ号遭難事件きっかけ

 沈没したロシア軍艦から浜辺の住人が乗組員全員を救出した幕末の「ディアナ号遭難事件」が語り継がれる富士市に、ロシア料理のピロシキ専門店「3776タイプ」がオープンした。店長の田嶋みゆりさん(44)=富士市中里=は地元の高校生らと協力し、日ロ友好の歴史をピロシキ作りを通して伝える活動を続けてきた。

 店は吉原商店街にあり、コンサルタント会社「富士山まちづくり株式会社」が6月上旬から経営している。ピロシキは肉や野菜などを包んだロシア風のパン。店頭には12種類前後が並び、具材はその日の仕入れ品や季節によって変わる。しらすや愛鷹牛、富士梨など、地元産品を使うことにこだわる。

 田嶋さんは東京都葛飾区出身。15年前、結婚を機に富士市に移り住み、夫直人さん(51)と一緒にフランス料理店を経営してきた。

 長男の健人君(11)が生まれたころ、牛乳や卵などアレルギー性食品を使わない天然酵母パンを知り、試作に熱中した。自分の店で提供すると評判を呼び、市内の吉原高校国際科と富士市立高校ビジネス部の生徒から「ピロシキを一緒に作ってほしい」と依頼を受けた。

 生徒らは、ディアナ号遭難事件をきっかけにした日ロ友好の歴史の研究に取り組んでおり、市民らにも広く知ってもらうことを願っていた。田嶋さんはこの時初めて遭難事件を知り、「2つの国の絆を一緒に伝えたい」と協力を決意した。

 活動を「フジヤマ ピロシキ プロジェクト」と名付け、2012年6月にイベントに初出店。しらすをホワイトソースにまぜ、キャベツと一緒に包んだピロシキは、1時間で500個を売る盛況ぶりだった。

 その後も新商品の開発、出店を続けた。同市立田子浦中学校の生徒と授業で新しいピロシキを開発したこともある。購入者に好評を得て、富士山まちづくり株式会社と相談して店舗販売を決めた。店名は富士山の標高にちなみ、将来は3776種類のピロシキを考えたいとの思いを込めた。

 レシピは現在200を数える。「一つ一つに生産者の思いや開発の苦労話などエピソードがある」と田嶋さん。「この店だけでなく、『富士市と言えばピロシキ』と言われるくらい広まれば」と期待する。

 午前10時~午後5時。月曜定休。問い合わせは3776タイプ=電0545(53)1854=へ。

(小佐野慧太)

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