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【岐阜】天生の森を歩く 岐阜県飛騨市

ジャンル・エリア : グルメ | | 岐阜  2014年08月21日

カツラの巨木がそびえるカツラ門

カツラの巨木がそびえるカツラ門

大地の力みなぎる巨木

 岐阜県飛騨市河合町と白川村にまたがる天生(あもう)県立自然公園は、天生峠を境に南北で異なる様相を見せる。人と自然の営みで維持されてきた里山の景観が広がる北側、そして南側は人の手がほとんど入っていない原生林が広がる。

 このゾーンを楽しんでもらおうと、今年から濃飛バスが土日祝日に限りJR高山駅前のバスセンターなどから天生峠までのシャトルバスを運行している。そこで昼食と現地ガイド付きのプランを予約。午前10時半、バスセンターを出発した。約1時間40分で天生峠バス停に到着。ストレッチをして森の中へ。

 現地ガイドの沖中美保子さんは「大地の力強さに魅力を感じる」と言う。確かに樹齢300~500年の巨木は、言葉にできない不思議な強さを備えていた。何百年もの間、じっとその場所を動かず生きてきたのだ。そう思うと、何だかじーんとしてきた。

地元の食材で作った「飛騨の森弁」=いずれも岐阜県飛騨市で

地元の食材で作った「飛騨の森弁」=いずれも岐阜県飛騨市で

 天生湿原、カラ谷分岐を通り、約1時間でミズバショウの群生地。ここで一休み。昼食の「飛騨の森弁」をいただく。この弁当は、飛騨産の穀物、野菜、山菜、肉、魚、水を使い飛騨市内で調理することが定義だという。焼きマス、ゆでたジャガイモはエゴマであえ、山菜イタドリは天ぷらに。おにぎりには朴葉(ほおば)みそが入っていた。

 バスで乗り合わせた観光客6人のうち、岐阜市から夫と一緒に来た女性は立体手芸が趣味。「どうしてもカツラ門が見たい」と言うので、その希望をかなえようと、みんなで約500メートルの坂をせっせと歩く。カツラ門はその名の通り、門のように5本のカツラの巨木がそびえ立つ。以前は巨木の間を歩くことができたが、今は自然を保護するため周囲にロープが張られている。やや遠目でしか眺められないが、それでも思わず手を合わせて拝みたくなる景観。季節によって表情を変える森は、人の心と体を再生してくれるようだ。

 泊まりは石積みのある棚田と板倉と呼ばれる珍しい倉が点在する場所に立つ古民家の宿「種蔵(たねくら)」(同市宮川町)。2カ月間日本各地を旅行したドイツ人女性が「一番おいしかった」と評した宿の食事は、ただ地元の食材を調理しただけ。それがまたいい。広がる棚田を見ながら味わう夕食に思わず顔もほころんだ。
 (神納美桜子)

 ▼メモ 天生の森シャトルバスの現地ガイド付きプランは、高山濃飛バスセンターから天生峠までの往復バス運賃、弁当付きで大人5800円、小学生5100円。10月26日までの土日祝日に運行する。各日定員20人。予約制。濃飛バス予約センター(電)0577(32)1688。宿「種蔵」は1泊2食付きで1万円から(電)080(2628)3090。岐阜県観光名古屋センター(電)052(261)2001

(中日新聞夕刊 2014年8月21日掲載)

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