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【京都】花街島原巡り 京都市

ジャンル・エリア : 文化 | 歴史 | 近畿  2014年09月04日

江戸期に建てられた揚屋建築のシンボル「島原角屋」

江戸期に建てられた揚屋建築のシンボル「島原角屋」

お茶屋遊びに思いはせ

 定期観光バスで京都市内を巡る「京の夏の旅」に、少し趣を変えたコースが誕生した。「京の花街(かがい)島原の文化とお屋敷めぐり」だ。旧花街の揚屋(あげや)や置屋(おきや)を訪ねる趣向。お茶屋遊びの隆盛期に思いをはせながら、バスに乗り込んだ。

 JR京都駅のやや北側に位置する島原は、江戸時代初期から昭和中期まで花街として栄えた。豪商や武士、文人墨客らも出入りしたことから和歌、俳諧も盛んだった。時代とともに街並みは変わってきたが、今も往時の面影をとどめているのが江戸期に建てられた揚屋建築のシンボル「島原角(すみ)屋」(国重要文化財、下京区)。昭和末期まで宴会業務をしていた。揚屋は、今でいう料亭だけに台所の造りはすごかった。広さは100畳ほどもあり、100人の客にも対応できるよう大きな釜が5つあった。料理を運ぶ仲居さんがつまずかないようバリアフリーの配慮もされている。

 

島原輪違屋の「傘の間」

島原輪違屋の「傘の間」

 料亭に芸者を差し向けていたのが置屋。島原に唯一、現存する「島原輪違(わちがい)屋」は幕末に再建された。2階には、ふすまに道中傘を張り込んだ「傘の間」や、本物の紅葉を塗り込んで乾燥後、取り出し顔料で着色した「紅葉の間」がある。1階座敷には、新選組局長、近藤勇の書をびょうぶに仕立てたものが残っている。趣のある意匠も見事だが、何よりも1688年の創業以来、320年以上も営業を続けていることに驚いた。ここで太夫さんたちと過ごす時間はどんなものなのだろうか。現在は如月(きさらぎ)さんら4人の太夫が応対している。しかし「一見(いちげん)さんはお断り。しかるべき方の紹介がないと利用できません」とのこと。

 そんな一見さんでも楽しめるコースを京阪バスが企画した。10月の日曜、祝日に運行し、内八文字で歩く太夫道中、輪違屋での顔合わせ、お点前、踊りの見物や記念撮影もできる。参加費は1万8000円。

 

「しょうざんリゾート京都」の会席料理=いずれも京都市で

「しょうざんリゾート京都」の会席料理=いずれも京都市で

 昼食は「しょうざんリゾート京都」(北区)でいただいた。広大な敷地に広がる日本庭園の北側には、樹齢450年の北山杉も。季節感あふれる繊細な会席料理を味わいながら、あらためて京都の奥深さを感じた。 (神納美桜子)

 ▼メモ 定期観光バス「京の夏の旅」の「京の花街島原の文化とお屋敷めぐり」は30日まで。旧花街の揚屋、置屋のほかに5摂家の一つ、旧九條家別邸も訪れる。午前10時半にJR京都駅前烏丸口乗り場を出発。所要時間は5時間半。料金は9000円。定期観光バス予約センター(京阪バス)(電)075(672)2100

(中日新聞夕刊 2014年9月4日掲載)

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