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【愛知】絵筆で描いた「生きる」 春日井の元教師・細江さん遺作展

ジャンル・エリア : 愛知 | 芸術  2014年11月13日

彰子さんのイーゼルや筆を見ながら生前をしのぶ人たち=春日井市松新町のギャラリー勝川で

彰子さんのイーゼルや筆を見ながら生前をしのぶ人たち=春日井市松新町のギャラリー勝川で

 春日井、春日井西高校などで教壇に立ち、今年1月に甲状腺がんのため69歳で亡くなった細江彰子さんの油絵遺作展が16日まで、春日井市松新町のギャラリー勝川で開かれている。元中学教師の夫、幸右(こうすけ)さん(74)=篠木町=が企画。「彼女のことを、同僚や教え子だった皆さんの記憶に留めてほしい」と亡き妻を思いやる。

 彰子さんは名古屋大文学部を卒業し県立高校の国語教師になった。豊田西、愛知商業で教えた後、春日井、春日井西をへて定年退職した。

 生徒に慕われる教師だったが、春日井西高で勤務していた50代半ば、甲状腺がんの告知を受けた。闘病生活で「生と死」と向かい合うことになり、クラス担任を外れたこともあって高校時代に習っていた油絵を再開。「生きる」をテーマに絵筆を握った。

 亡くなるまでに描いた作品は20号を中心に約70点。中には50号の大作もある。今回は、その中から幸右さんが43点を選んだ。チェロを弾く男性、公園で遊ぶ子ども、お見舞いにもらったタケノコやカサブランカなど、かつての同僚や生徒たちとの交流につながる作品が多く、彰子さんが使っていたイーゼルや筆も飾られている。

 彰子さんは生前、自らの作品について、「写真みたいな(色に個性のない)絵だね。あと10年くらいやれば、独自の色調が出せるかな」と言い、向上心を持ちながら描いていた。

 会場には元同僚や教え子たちが足を運んでいる。春日井高で一緒に教壇に立った荒巻茂博さん(80)=春日井市坂下町=は「才能のすごさに驚きました。面倒見が良く、生徒に慕われていた。もう会えないのが残念」。幸右さんは作品を眺めながら、「娘1人と息子2人を育てた優しい肝っ玉母ちゃんでした。もっと絵を描きたいと言っていたのにかわいそうでした」と愛妻をしのんだ。

 (佐久間博康)

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