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【和歌山】花山温泉 「薬師の湯」 和歌山市鳴神

ジャンル・エリア : グルメ | 文化 | | 近畿  2014年11月20日

高濃度の炭酸鉄泉で血行促進など20余りの効能があるという「薬師の湯」

高濃度の炭酸鉄泉で血行促進など20余りの効能があるという「薬師の湯」

炭酸鉄泉で疲労回復

 御利益がありそうな名前。そして源泉は、二酸化炭素(CO2)などの炭酸ガス保有総量が1リットル中、何と1742.4ppm(炭酸療養泉の基準は1000ppm以上)もある高濃度炭酸鉄泉なのだという。血行が良くなり、効能は疲労回復や不眠症、高血圧、婦人病など20以上にも及ぶ。

 浴場に入り、まず驚いたのは湯の花の造形。25.5度の源泉は無色透明なのだが、鉄分の影響でしばらくすると薄茶色に変色する。「源泉風呂」は、かけ流しの部分が、奇妙な形の鍾乳石のようになっていた。加温かけ流しの「大浴槽」(41.5度)と「ぬる湯」(38度)を仕切る浴槽の枠や手すりにも、湯の花が固まっている。年季の入った温泉に見えたが歴史は意外と浅く、開湯は1968(昭和43)年だった。

 お勧めの入浴法もあった。まず大浴槽で十分に温まり、ぬる湯でクールダウン。これを3回繰り返したあと、最後に露天風呂で温まると効果が高いのだという。源泉風呂に入ると、冷たさから、きゅーっと体が縮んだが、次第に心地良くなり、しばらくすると汗が引いてきた。ぬる湯は、体温とほぼ同じ温度なので、じっくりつかれる。年配者の常連が多く、大阪から月に数回は通っているという70代の男性は「有馬や白浜もいいですが、ここは、お湯の濃さが違う」と話していた。

和歌浦にある三断橋(手前)と妹背山(中央後方)

和歌浦にある三断橋(手前)と妹背山(中央後方)

 徳川御三家の一つ紀州藩のお膝元だった和歌山市には見どころも多い。国の名勝「和歌浦(わかのうら)」は、その景色の素晴らしさから万葉集にも詠まれている。重厚な石造りの不老橋や30メートルほど沖合にある小島・妹背山に架かる県内最古の石橋「三断橋」辺りからの眺めは、なかなかのものだった。

 JR和歌山駅前を歩いていると、食欲をそそる匂いと「おいしさ焼いて70年」のうたい文句に誘われ、炭火焼きうなぎの「東鳥春」(同市美園町)へ。持ち帰り中心だが3席だけあり、備長炭で焼いた約半尾使用のパック入りうな丼(1300円)を味わった。もちろん味は上々。
 実を言うと、どうしても食べたかったのは和歌浦の「あしべ焼蒲鉾本舗 丸濱(まるはま)」(1920年創業)の“おにぎり天”。魚のすり身で包んだおにぎりを油で揚げたものなのだが人気が高く、午前11時に訪れると既に売り切れていた。 (富永賢治)

炭火焼きでおいしい「東鳥春」のうなぎ=いずれも和歌山市で

炭火焼きでおいしい「東鳥春」のうなぎ=いずれも和歌山市で

 ▼メモ 花山温泉へは、JR和歌山駅と阪和道・和歌山ICから、いずれも車で約5分。「薬師の湯」は木曜定休(祝日を除く)。日帰り入浴は大人1080円。夕方からは割引料金になる。(電)073(471)3277。東鳥春は木曜定休。(電)073(422)3856。問い合わせは和歌山市観光協会(電)073(433)8118

(中日新聞夕刊 2014年11月20日掲載)

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