【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【和歌山】もっちり生マグロ 和歌山県那智勝浦町

【和歌山】もっちり生マグロ 和歌山県那智勝浦町

ジャンル・エリア : グルメ | 近畿  2015年01月08日

桂城の「まぐろ定食」

桂城の「まぐろ定食」

脳天も心臓も美味

 「マグロの旬は冬」というので、生マグロと温泉の町、和歌山県那智勝浦町へ。JR紀伊勝浦駅から勝浦港に至るエリアには、マグロを看板にした料理店と生マグロ販売店が林立していた。

 勝浦温泉は湧出量が多く、共同浴場や足湯があちこちに。宿泊したホテル浦島チェーンの「万清楼」も源泉掛け流し。料理旅館だからマグロづくしプランも人気だが、町中をぶらぶらしようと、食事は有名店の「桂城(かつらぎ)」に入った。

 お目当ては刺し身、カツ、そぼろ煮、鉄板焼き、つみれ汁が付く「まぐろ定食」(1600円)。この日の刺し身はメバチの中トロ。もっちりとした生ならではの風味だ。皮の湯引き、心臓焼き、希少な脳天の刺し身も味わった。

天身と呼んでいる脳天の刺し身。食感はもっちもち

天身と呼んでいる脳天の刺し身。食感はもっちもち

 店主は「人のやってないことをやる」と店内でマグロ解体もこなす垣内伸夫さん(45)。勝浦のマグロを愛し、気概に満ちた人だ。12月はメバチ、1月から3月初頭はアブラトンボと呼ぶ脂の乗ったビンナガがお薦めという。クロマグロは3~5月。勝浦で水揚げされるキハダを含めた4種のマグロを、それぞれのいちばんおいしい時期に持ち味を生かして料理する。

 勝浦は延縄(はえなわ)漁による生鮮マグロ水揚げ日本一を誇る。縄をパン食い競走のような形で海中につるし餌で釣る仕掛けで、冷凍せずに冷やして水揚げする。

 未明に漁船が港に到着した。競り市が見学できるというので、市場をのぞいた。

 案内してくれたのは勝浦漁業協同組合副参事の堰本(せきもと)比呂武さん。長靴に履き替えて、競り場に向かうと、そこは、1700匹余りのマグロの群れ。仲買人が尾を切られたマグロを手かぎで見定めていた。船上でしめられたときに暴れてできた良い傷、サメに食いちぎられたマイナスの傷など説明に興味津々。勝浦の競りは、ブリキの札にチョークで記載する。所変われば、でこれもまた面白い。

ずらりとマグロが並んだ競り場=いずれも和歌山県那智勝浦町で

ずらりとマグロが並んだ競り場=いずれも和歌山県那智勝浦町で

 市場を出ると、にぎわい広場(朝市)が開かれていた。マグロの解体、カマ焼き、釜揚げそぼろの販売に特産品のテントも並び、観光客が楽しそう。一帯には、缶詰作りができる「まぐろ体験CAN」や足湯もある。

 那智勝浦町はシーズンになればシーカヤックなどのマリンスポーツやホエールウオッチングもできる。高台にある熊野三山の一つ、熊野那智大社も魅力的だ。 (小畑一成)

 ▼メモ 那智勝浦町へは、JR名古屋駅から紀勢線で紀伊勝浦駅まで特急で約3時間半。車だと名古屋方面から東名阪、伊勢、紀勢道や熊野尾鷲道路、国道42号経由で3時間余。勝浦漁業協同組合による競り市見学は、午前7時から。ホテルを通じて前日午後5時までに予約する。土曜と祝日の前日や水揚げのない日は休み。中学生以上1000円、小学生以下500円。勝浦漁港にぎわい広場(朝市)は日曜午前8~11時。問い合わせは那智勝浦町観光協会(電)0735(52)5311

(中日新聞夕刊 2015年1月8日掲載)

旅コラム
国内
海外