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【静岡】土肥桜を西伊豆名所に 住民ら植樹着々

ジャンル・エリア : まちおこし | | 静岡  2015年01月27日

早咲き「春」アピール

 東の河津桜に対抗して、西の土肥(とい)桜を-。伊豆半島西海岸にある伊豆市土肥地区の観光協会と地元住民が、ご当地桜を増やして名所づくりに取り組んでいる。多くの花見客が押し寄せる河津桜や日本一の早咲きをアピールするあたみ桜といった個性豊かな種類が林立する伊豆半島で、土肥桜は西の雄を目指す。

 土肥地区の万福寺で1月上旬、1本の木にピンク色の小さな花が数個開いた。気候はまだまだ肌寒い中、一足早く春を感じられる土肥桜だ。2月中旬まで1カ月半もの間楽しめる。

 土肥桜は、伊豆市八木沢の山林に自生していた寒緋(かんひ)桜系の雑種で、医院を開いていた故佐藤萬夫(かずお)氏と北海道大名誉教授の故小川義雄氏が1958(昭和33)年ごろから地区に広めた。花は河津桜に似ているが、ピンク色がより濃く、開花時期が1月上旬と早い特徴がある。

 だが、土肥桜の知名度は低い。地区で花見を楽しめる木は200本しかなく、5カ所に分散しているためだ。伊豆で最も有名な河津桜は河津町内に8000本、河津川沿い4キロに800本の並木があり、観光客を魅了している。このほか熱海市のあたみ桜や伊豆市の修善寺寒桜、三島市の三島桜といったご当地桜が知られる。

恋人岬に土肥桜を植樹する小下田青年会のメンバー=伊豆市小下田で

恋人岬に土肥桜を植樹する小下田青年会のメンバー=伊豆市小下田で

 土肥桜は、あたみ桜と比べても開花時期が同じか早いくらいだが、早咲きのアピールをしてこなかった。市観光協会土肥支部の山田伸次事務局長(47)は「大きな名所がなかったため、自信を持って声を上げられなかった」と話す。

 観光協会などは3年前、伊豆の主要産業である観光がふるわない状況を脱するために、土肥桜を生かした名所づくりに取り組み始めた。昨年12月上旬、小下田(こしもだ)青年会の6人が観光地の恋人岬に30本、昨年4月以降にはほかの場所に100本を植樹している。青年会の池田亮哲(りょうてつ)会長(44)は「まとまった数の土肥桜が見られる場所をつくり、観光客が来てもらえるようにしたい」と期待した。

 観光協会は一昨年に500本の苗木を発注しており、来年秋には育ったものを植える。名所に育つには時間がかかるが、土肥地区も有名になれば、花見客が分散され、2月下旬~3月上旬に伊豆全体が悩まされる「河津桜渋滞」の緩和が期待できる。山田事務局長は「名所づくりに成功したら、熱海と一緒に早咲き日本一をアピールするなど各地のご当地桜と連携して、桜の伊豆として観光客を呼びたい」と話した。

(山田晃史)

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