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【静岡】霊峰とおひなさま 静岡県焼津市、袋井市

ジャンル・エリア : 世界遺産 | 文化 | 静岡  2015年01月29日

駿河湾越しに、くっきりとした姿を見せる富士山=静岡県焼津市の小川港で

駿河湾越しに、くっきりとした姿を見せる富士山=静岡県焼津市の小川港で

圧巻…冬の富士と段飾り

 寒い冬だからこその楽しみは富士山の眺望だ。天気が良ければ美しい姿に出合える。各人各様にお薦めの場所はあるだろうが、静岡県焼津市観光協会のお薦めは、JR焼津駅から車で10分ほどの小川(こがわ)港だ。

 港では、近海での仕事を終えた漁船がゆったりと停泊していた。ここからは雪をかぶった富士山が、すそ野までくっきりと見える。アマチュアカメラマンが投げた餌に鳥が食らいつき、のどかな雰囲気が漂う。気温は低くても、さすがに静岡。体感温度は高い気がした。

 ほかにもある。JR焼津駅北東の焼津黒潮温泉「ホテルアンビア松風閣」からの眺めも、なかなか素晴らしい。ロビーや客室、露天風呂からも駿河湾越しにすっきりとした姿が大きく見えた。夕方、あかね色に染まった富士山は、何かご褒美をもらったような気にさせられた。

天井まで32段もある「可睡斎ひなまつり」のひな飾り=袋井市の可睡斎で

天井まで32段もある「可睡斎ひなまつり」のひな飾り=袋井市の可睡斎で

 富士山の眺望を楽しんだ後は、最近、人気を集めているという本物そっくりの食品サンプルを作る体験講座へ。この手の体験は岐阜県郡上市が有名だが、焼津市禰宜島(ねぎしま)のサンプルメーカー「葵サンプル」でも楽しめる。工場の一角が体験教室に早変わり。合成樹脂でできたバナナ、リンゴ、マグロの切り身などを組み合わせて、パフェや海鮮丼を作る。色の取り合わせなどセンスも問われるが「子どもは素直。大人はあれやこれやと考えすぎる」とこの道55年のベテラン山脇清孝さん(70)。山脇さんらが、つきっきりで指導してくれるので、初心者でも大丈夫。所要時間は約1時間ほどで、受講料金は1500円から。

 焼津市から西へ移動、袋井市にある遠州三山の一つで徳川家康ゆかりの寺院、可睡斎(かすいさい)に向かう。開催中の「可睡斎ひなまつり」(3月15日まで)を見るためだ。境内に立つ瓦ぶき木造2階建ての迎賓施設「瑞龍閣(ずいりゅうかく)」(国登録有形文化財)に入ると、床から天井の高さまでびっしりとひな人形が飾られていた。圧巻のひな飾りは、何と32段もあった。ひな人形は、思い入れがあり、捨てきれない人たちが供養のために持ち寄ったもので、この5年間だけで約3000体にも上るという。今回は、この中から1200体を蔵から出して展示した。「もう一度、人形に命を与えたい」というのが寺側の意向で、参拝者にも人気を呼んでいる。お寺に預けられてから蔵にしまわれていたひな人形は、久しぶりに光を浴び、その顔は、どこか楽しそうだった。 (神納美桜子)

食品サンプル作りに大人も熱中=焼津市禰宜島の葵サンプルで

食品サンプル作りに大人も熱中=焼津市禰宜島の葵サンプルで

 ▼メモ 焼津市へは、新幹線・静岡駅で東海道線に乗り換え約13分。車は東名高速・焼津1Cで降りる。可睡斎ひなまつりは午前8時~午後4時、拝観料500円、小学生以下は無料。ホテルアンビア松風閣はJR焼津駅から無料送迎バスあり(約8分)。静岡県名古屋観光案内所(電)052(262)7471

(中日新聞夕刊 2015年1月29日掲載)

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