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【岐阜】鳥猟伝える映画を凱旋上映 東白川出身・今井さん初監督

ジャンル・エリア : 岐阜 | 文化 | 芸術  2015年02月25日

キネマ旬報文化映画部門1位のトロフィーを手に「若い人にも見てもらいたい」と話す今井友樹さん=岐阜市柳ケ瀬通の中日新聞岐阜支社で

キネマ旬報文化映画部門1位のトロフィーを手に「若い人にも見てもらいたい」と話す今井友樹さん=岐阜市柳ケ瀬通の中日新聞岐阜支社で

 記録映画を手掛ける東白川村出身の映画監督、今井友樹さん(35)による初監督作品「鳥の道を越えて」が、28日から岐阜市と関市の映画館で上映される。かつて故郷でさかんだった鳥猟文化を取り上げ、幼いころに持った疑問を8年かけて丹念に取材。今井監督は「ふるさとのために作った記録映画。若い人にも見てもらい、自分の足元を見直すきっかけになれば」と話している。

 「あの山の向こうに鳥の道があった」。山々に囲まれた東白川村で、小学生だった今井さんが祖父の照夫さん(88)から聞いた言葉が制作のきっかけだった。

 冬に渡り鳥が大群で飛来し、空が黒くなるほど集まってできた“鳥の道”。その光景を追って、岐阜、福井、石川、富山、北海道で200時間以上カメラを回した。渡り鳥を捕獲する「カスミ網猟」や食文化にも目を向け、1947年(昭和22年)の禁猟後に山村で起きた保護運動と密猟の歴史も折り込んで、光と影を描き出した。

 撮影中に一度だけ、渡り鳥の大群が何十分間も頭上を飛び続ける場面に遭遇した。真っ黒な空を見上げ、「これがおじいちゃんの見た光景か」と思ったら、涙が出たという。

 映画は昨年3月に完成し、全国で順次公開してきたが、県内での劇場公開は初めて。昨年10月には文化庁映画賞文化記録映画優秀賞、今年1月にはキネマ旬報文化映画部門1位を受賞。体調を崩しがちな祖父に、キネマ旬報の金色の受賞トロフィーを手渡すと、「重いな。お疲れさま」と穏やかにほほ笑んでくれた。

 今井さんは「地域性が強い映画で、岐阜で上映するのが夢だった。記録映画になじみのない人にも、知らない世界を知る楽しさを感じてもらえれば」と話していた。

 県内での凱旋(がいせん)上演は、岐阜市日ノ出町のシネックスと、関市倉知の関シネックスマーゴで3月6日まで。一般1500円、大学生1300円、60歳以上900円、高校生以下800円。劇場公開後は自主上映会も受け付ける。(問)今井さん=090(7226)3806

 (督あかり)

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