【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【愛知】給水82年、水道の歴史刻む 瀬戸・馬ケ城浄水場

【愛知】給水82年、水道の歴史刻む 瀬戸・馬ケ城浄水場

ジャンル・エリア : | | 愛知  2015年06月02日

斜面をゆっくりと流れる水が特徴的な馬ケ城ダム=瀬戸市馬ケ城町の馬ケ城浄水場で

斜面をゆっくりと流れる水が特徴的な馬ケ城ダム=瀬戸市馬ケ城町の馬ケ城浄水場で

 瀬戸市馬ケ城町の馬ケ城浄水場は、市内で最も古い浄水場で、80年以上にわたって市民に水を供給し続けている。豊かな緑に包まれた場内には、開設当時の趣を残す洋館風の建物や、滑らかな斜面をゆっくりと水が流れる馬ケ城ダムがある。毎年、水道週間(6月1~7日)期間中に一般公開され、県内外から多くの人が訪れる。今年は7日。

 馬ケ城浄水場は市内に3カ所ある浄水場の中で最も歴史が古く、1933(昭和8)年に給水を開始。三国山や猿投山から流れ出た川の水を水源とし、瀬戸川沿いに位置する中心市街地の約3700世帯に、1日最大530万リットルの水道水を供給する能力がある。

 特徴的なのは、現在は少なくなった「緩速ろ過方式」を採用していること。主流の「急速ろ過方式」は、薬剤を使って水の汚れを固めて沈みやすくするが、緩速方式は薬剤を使わず、微生物の浄化能力を生かす。処理量が少ないことやろ過に時間がかかることなどから、県内の浄水場でもわずかしか残っていない。馬ケ城浄水場に8年間勤める技能員の幸池稔紀さんは「82年間、ずっと同じやり方を維持しているのは珍しい」と説明する。

 場内には、高さ16メートル、幅50メートルの馬ケ城ダムが隣接する。貯水池からあふれた水が、コケがむして緑がかった滑らかな斜面を、鮮やかな白いうろこ模様を描きながら流れ落ちる。その様子が、全国のダム愛好家からひそかな人気という。

 中心に立つ管理棟は大正ロマンの雰囲気が漂う洋風建築で、内部には昭和初期に使われていた水道管や建設当時の白黒写真を展示した「水道資料室」もある。

 一般公開は7日午前10時から午後4時まで。各施設が公開されるほか、市内の各浄水場の水道水の飲み比べや、金属探知機による水道管探しなどのイベントもある。

 市浄水場管理事務所の橋本浩次所長は「市街地とは思えないほど緑豊かで、見どころもたくさんある。この機会に瀬戸の水道の歴史を知ってほしい」と話している。(問)同管理事務所=0561(41)2250

 (渡辺健太)

旅コラム
国内
海外