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【三重】本居宣長ら偉人輩出 三重県松阪市

ジャンル・エリア : グルメ | 三重 | 工芸品 | 歴史 | 特産  2015年06月11日

松坂城跡の敷地内に移築された国特別史跡「本居宣長旧宅」

松坂城跡の敷地内に移築された国特別史跡「本居宣長旧宅」

「食」から滞在型観光へ

 松阪、伊勢、志摩と連なる三重県中央部は、見どころあり、うまいものあり。国内外で知られる超有名行楽地だ。その中で松阪市は、松阪牛を目当てにした食事中心の通過型観光から、滞在型の観光地に切り替えようと、さまざまな取り組みを進めている。

 松阪市といえば教科書にも登場する江戸時代の国学者・本居宣長(1730~1801年)が有名。医者としての多忙な日々の傍ら、長年、古事記などの古典研究に打ち込み、日本人の心の奥底に染み込んだ「もののあわれ」という言葉の意味をひもといたことでも知られる。

 松坂城跡内には、本居宣長記念館のほか、同市魚町から移築した国特別史跡の旧宅があり、宣長がどのような暮らしの中で、どのように研究を続けたのかが想像できる。地元出身で長年、宣長の功績などを研究している記念館長の吉田悦之(よしゆき)さんは、「宣長の考えは、印刷物を通して国内各地に広まった。そして、お伊勢参りと組み合わせた各地との交流は、日本は一つの国という発想を芽生えさせ、後の明治維新にも大きな影響を及ぼした」と話す。

松阪もめん手織りセンターでは、手織りが体験できる=いずれも三重県松阪市で

松阪もめん手織りセンターでは、手織りが体験できる=いずれも三重県松阪市で

 ほかにも偉人をたくさん輩出している。江戸期の大商人・三井高利が生まれ、三井家発祥の地とされる場所が城跡近くの同市本町にある。世界的に知られる映画監督・小津安二郎は、幼少期から20歳まで縁のある松阪で暮らした。

 江戸期の松阪は、高品質の織物「松阪木綿」の生産地として栄え、数多くの豪商を生み出した。その中でもトップ級の長谷川治郎兵衛家の旧宅(同市殿町)は市の所有となり、週末などに無料公開されている。城跡の近くには、現在も住居として使われている御城番屋敷(国重要文化財)や手織り体験ができる松阪もめん手織りセンターなどがあり、ぜひ立ち寄りたい。

 松阪牛は、市内の至る所で味わえるが、料理、値段は店によってまちまち。超高級肉ではあるが、ランチだとコースでも5000円程度。何とか手が届きそうだ。市街地にはビジネスホテル、飲食店が充実していて、うまく組み合わせると伊勢神宮参拝などを兼ねた行楽も安上がりで済む。

 やや離れているが、新鮮な魚介が味わえる志摩の英虞湾周辺へも電車だと1時間余りで行ける。ことしでオープン21年を迎える伊勢志摩近鉄リゾート「志摩スペイン村・パルケエスパーニャ」は、伊勢神宮とセットにした小学生の修学旅行コースにもなっているようで、場内には楽しげな児童の声が響いていた。 (富永賢治)

 ▼メモ 松阪市へは近鉄特急が便利、名古屋からだと松阪駅まで約1時間15分。本居宣長記念館へは、近鉄松阪駅から徒歩15分、車は伊勢道・松阪ICから約10分。入館料は大人400円。月曜(祝日の場合は翌日)休館。(電)0598(21)0312。問い合わせは松阪市観光情報センター(電)0598(23)7771。志摩スペイン村・パルケエスパーニャへは近鉄名古屋駅から特急で鵜方駅まで約2時間。主要駅からの往復乗車券とパスポートを組み合わせたお得なフリーきっぷもある。パルケエスパーニャ・テレホンセンター(電)0599(57)3333

(中日新聞夕刊 2015年6月11日掲載)

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