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【長野】故田淵行男さんの細密画を忠実に再現 安曇野でお披露目

ジャンル・エリア : 甲信越 | 芸術  2015年06月29日

原画(右)とレプリカ(左)を手にする(右から)田淵さん、斎藤さん、中嶋さん=安曇野市の牧区公民館で

原画(右)とレプリカ(左)を手にする(右から)田淵さん、斎藤さん、中嶋さん=安曇野市の牧区公民館で

 山岳写真家で、昆虫の研究などでも知られる田淵行男さん(1905~89年)が、55年前に描いた細密画「アシナガバチ6種の図」の原画を基にしたレプリカが完成し、28日、安曇野市穂高牧の牧区公民館でお披露目された。6種類のアシナガバチが原画を基に忠実に描かれ、田淵さんの研究姿勢が伝わる作品に仕上がっている。

 原画は2012年6月、市内にあった「田淵邸」で見つかり、レプリカが作られるのは初。神奈川県小田原市にある県立生命の星・地球博物館で、7月18日~11月3日に開催される特別展で展示される。

 田淵さんは鳥取県生まれで、疎開をきっかけに現在の安曇野市に移り住んだ。「アシナガバチ6種の図」は、同市穂高牧に住んでいた1960年に、自身の研究本「小さなラガーたちアシナガバチの生態」(1962年、講談社)に掲載するために描かれた。

 原画はその後、所在不明になっていたが、田淵さんに関する調査をしていた関係者が、現在は取り壊されている自宅「田淵邸」で見つけた。

 安曇野市豊科には、田淵さんの写真や著作などを展示している田淵行男記念館があり、同館友の会運営委員の斎藤禎一さん(56)=神奈川県逗子市=が、多くの人に見てもらおうとレプリカ作りに尽力。印刷で再現した後、アシナガバチの羽などが放つ光の反射などは、東京芸術大非常勤講師の中嶋明希さん(35)=安曇野市出身=が、原画を見ながら鉛筆を使って忠実に表現した。

 レプリカは横約48センチ、縦約31センチ。アシナガバチの体や脚、羽などが黄色やオレンジなどで描かれ、原画と同様に今にも飛び出してきそうだ。

 お披露目会には、原画を所有している田淵さんの長男・穂高さん(82)=神奈川県座間市=も出席し、「原画にとても忠実に作っていただきありがたい。今後は安曇野市への原画の寄贈も考えたい」と話していた。

 (北村希)

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