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【兵庫県】忠臣蔵のふるさと 兵庫県赤穂市

ジャンル・エリア : グルメ | 文化 | 歴史 | 近畿  2015年07月23日

参道の両脇に義士の石像が並ぶ大石神社

参道の両脇に義士の石像が並ぶ大石神社

義士しのび、製塩も学ぶ

 主君の無念を晴らすため大石内蔵助以下、四十七人の赤穂浪士が吉良邸に討ち入った「忠臣蔵」。このドラマのあらすじを承知の人は多いだろうが、実際に地元の兵庫県赤穂市を訪ねた人は少ないのでは…。瀬戸内海に面しているので気候は穏やか。おいしいものもたくさんあった。
 
 市の玄関口・JR播州赤穂駅に降り立つと正面に大石のブロンズ像。足元には「義魂(ぎこん)」の文字が刻まれていた。赤穂城跡へ続く800メートルほどの「お城通り」の両側には、白漆喰(しっくい)を施したかのような外観の日本建築が連なり、城下町の風情を醸し出している。
 
 城跡のエリアと近隣には、大石邸長屋門、市立歴史博物館など見どころが集積している。まずは城内の大石神社へ。石畳の参道の両脇には、義士の石像が並び、忠臣蔵ファンや参拝者を出迎える。念には念を入れた緻密な計画で事が成ったこともあり、境内には「大願成就」ののぼりが目立つ。合格祈願の受験生や保護者もたくさん来ているようだ。

県立赤穂海浜公園は散歩にもうってつけ。後方は入り浜式塩田と釜屋

県立赤穂海浜公園は散歩にもうってつけ。後方は入り浜式塩田と釜屋

 もうひとつ赤穂には名物がある。藩政時代から近年まで盛んだった製塩の歴史を紹介する市立海洋科学館「塩の国」が、かつての塩田跡にあった。一帯は広大な県立赤穂海浜公園。大観覧車のある遊園地やオートキャンプ場もある。

 「塩の国」は大人200円、小中学生100円の入館料を支払うと、塩づくり体験ができる。海水の塩分濃度の約6倍のかん水を土鍋に入れ、竹べらでかき混ぜながらガスこんろで煮詰めると、10分ほどで塩の結晶になった。さらに加熱し、スプーンを使って結晶を丁寧につぶすと、さらさらで滑らかな塩ができた。
 
 土産品の塩を買うと数百円しそうなので係員の男性に聞くと「かん水を作る手間が大変なんです。絶対お得な体験です」とのこと。ちょこっと味見したら、おいしかったので自宅でおにぎりに使うことにした。敷地内には、古代の製塩法・藻塩焼きや江戸時代の入り浜式塩田、それに釜屋と呼ばれる作業所、昭和から始まった流下式塩田が再現、展示されている。

「すし萬」のオコゼの煮付け=いずれも兵庫県赤穂市で

「すし萬」のオコゼの煮付け=いずれも兵庫県赤穂市で


 
 赤穂でうまいものといえば、やはり海鮮。冬場はカキも有名だ。地元でも評判の磯料理店「すし萬」は播州赤穂駅と赤穂城跡のほぼ中間にある。その日のお薦め食材を、客の注文に応じて調理してくれる。新鮮なオコゼの煮付けは身が柔らかく、箸からこぼれ落ちそうになるほど。コラーゲンたっぷりの皮は、すするようにして味わった。 (富永賢治)
 
 ▼メモ 赤穂城跡へは、新幹線・相生駅でJR赤穂線に乗り換え、播州赤穂駅まで約15分、さらに徒歩20分。車は山陽道・赤穂ICから約10分。赤穂市立海洋科学館は午前9時から午後4時半まで。火曜(祝日の場合は翌日)休館。(電)0791(43)4192。市内の主な行楽地を巡る1乗車100円の赤穂観光周遊バスが、行楽期の土日祝日に運行されている。問い合わせは市観光情報センター(電)0791(42)2602

(中日新聞夕刊 2015年7月23日掲載)

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