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【富山】瞑想の郷 富山県南砺市利賀村

ジャンル・エリア : グルメ | 富山 | 文化  2015年09月17日

瞑想の館には「十一面千手千眼観音図」(右)や曼荼羅図などが展示されている=富山県南砺市利賀村で

瞑想の館には「十一面千手千眼観音図」(右)や曼荼羅図などが展示されている=富山県南砺市利賀村で

曼荼羅眺め静寂の世界

 ヒマラヤ山中にあるネパール・ツクチェ村と旧富山県利賀村が友好提携したことが縁で整備された「瞑想(めいそう)の郷(さと)」(現富山県南砺市利賀村)は、日本にいることを忘れさせる不思議なゾーン。標高600メートル前後の高台に広がるこの地域は、山菜などのほか、水や景色、空気までもがおいしかった。

 利賀ふるさと財団が運営する「瞑想の郷」には、ネパールを連想させる建物が広大な敷地に点在している。中央部には仏教の世界観を表した曼荼羅(まんだら)をイメージした大きな花壇が配され、周辺の山々の景色によく溶け込んでいた。メーンの建物「瞑想の館」には、「寂静(じゃくじょう)四十二尊曼荼羅」など4メートル四方の曼荼羅仏画4点が壁面や天井に展示されている。ほかにも2点あり、ネパールの仏画家が通算で4年近く滞在して描いたのだという。

 展示室に入り、部屋の真ん中に腰を下ろした。上方を見上げ、じっくり曼荼羅を眺めていると徐々に心が安らいできた。実に不思議な空間だ。「いいですね」と案内してくれた女性のスタッフに声をかけると「3時間近く座って、瞑想される人もいます」とのこと。心静かに、じっくり考える機会はなかなか得られないが、ここに来るとその機会がもらえる。

曼荼羅をイメージした花壇。異国にいるかのような眺めだった

曼荼羅をイメージした花壇。異国にいるかのような眺めだった

 自然豊かな南砺市利賀村は、平家の落人伝説もある山深い地にある。景観、文化、風土には特徴があり、その魅力は一言で言い表せないほど。世界的に知られる演出家、鈴木忠志さんは、この地の魅力にほれ込み主宰する劇団「SCOT(スコット)」の活動拠点を移したのだという。

 やや離れたところにある「そばの郷」では、そばの歴史や伝統の食文化を紹介しているほか、そば打ち体験もできる。財団直営の「雪乃庄屋」では、こだわりの薬膳そばやイワナ料理、「ごっつお館」では、ひきたて、打ちたて、ゆでたてのそばや、どぶろく「まごたりん」が味わえる。さらに「うまいもん館」では、そんな食べ方もあるのと驚かせるユニークなそばメニューも用意している。

 交通の便が悪いものの、利賀村は魅力いっぱい。結婚式を控えた東京の男性会社員とその友人2人は、金剛堂山(1、638メートル)に登り、採取してきた鉱石を中腹の道路沿いで割っていた。「サファイアかルビーがあれば、結婚指輪にしたくて…」と話す青年たちは汗まみれ。その心意気に感動し、夜は宿の食堂で酒を酌み交わした。 (富永賢治)

名産のそばやどぶろくなど、うまいものもある

名産のそばやどぶろくなど、うまいものもある

 ▼メモ 富山県南砺市利賀村へは、JR越中八尾駅から市営バスで約1時間。車は東海北陸道の五箇山ICから国道156号経由で約50分。「瞑想の郷」の入館料は中学生以上600円、小学生300円。水曜定休。12月から4月中旬までは閉館。(電)0763(68)2324。問い合わせは南砺市観光協会利賀村支部(電)0763(68)2527

(中日新聞夕刊 2015年9月17日掲載)

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