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【静岡】浜松ジオラマ館 31日閉館

ジャンル・エリア : オブジェ | サブカルチャー | 静岡  2015年10月06日

アニメのワンシーンを表現したジオラマ作品を見る来館者=5日、浜松市中区の浜松ジオラマファクトリーで

アニメのワンシーンを表現したジオラマ作品を見る来館者=5日、浜松市中区の浜松ジオラマファクトリーで

◆入館者減少、3年半で幕

 日本を代表するジオラマ作家、山田卓司さん(56)=浜松市中区=の作品を展示する浜松ジオラマファクトリー(同区)が、入館者の減少で31日、3年半の歴史に幕を閉じる。運営するNPO法人はままつ未来会議が5日、発表した。理事長で館長の内山淳平さん(54)=天竜区=は「山田さんの作品がしばらく観覧できなくなるので、見納めに来て」と来館を呼び掛け、今後、再開の道を模索する。

 ファクトリーは、百貨店の撤退などで寂しくなった中心市街地の活性化と、ものづくりのまち浜松をPRする目的で、同会議が2012年1月、ザザシティ浜松中央館内に開館。テレビ番組のジオラマ全国大会で5度頂点に輝くなど、日本一の呼び声高い山田さんの作品約70点を常設展示した。

 浜松市出身の山田さんは情景作家と呼ばれ、模型で風景から人の表情、衣服の汚れまで細かく表現する。館内には「宇宙戦艦ヤマト」などアニメのワンシーンや、終戦直後の人々の暮らしを再現した作品が並ぶ。地元浜松への思いも強く、三方ケ原の合戦や浜松まつりのたこ揚げを描いた作品もある。

 作品を間近に見ようと全国からファンが訪れ、オープンした12年には年間2万人以上が来館。愛好家のジオラマ全国大会の会場にもなっており、大会入賞者の作品を展示する特設展も開いてきた。

 しかし、入館者は次第に減少し、14年は1万人を割り込んだ。赤字解消のため、開館日を縮小し、ボランティアを導入するなど、経費削減を図ったが運営は好転しなかった。

 NPOは今後、行政からの支援を受け、中心市街地で別の場所での再開を目指す。内山館長は「浜松がジオラマの町になり、市街地に活気が戻るまで活動する。山田さんの作品は浜松の宝物」と強調。山田さんも「閉館後も、郷土の魅力を伝えるジオラマを作り続ける」と話す。

 閉館の報に、5日、岐阜県各務原市から訪れた愛好家の萩原一美さん(43)は「居場所がなくなったようで悲しい。ジオラマ好きにとって聖地だった」。受付や、来館者に作品の解説をするボランティアをしている南区の山城守子さん(50)は「浜松に生まれて良かったと思えるような素晴らしい場所」と残念がった。

 火、水曜休館。大人500円、中高生200円、小学生100円で未就学児は無料。問い合わせは同館=電053(489)3725=へ。

(古檜山祥伍)

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