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【福井】 城下町にタイムスリップ 福井・一乗谷、朝倉氏遺跡

ジャンル・エリア : 文化 | 歴史 | 福井  2015年10月16日

館跡にかざすと当時の建造物などを映し出すタブレット端末=福井市の一乗谷朝倉氏遺跡復原町並で

館跡にかざすと当時の建造物などを映し出すタブレット端末=福井市の一乗谷朝倉氏遺跡復原町並で

 戦国大名・朝倉氏の栄華がよみがえる-。北陸3県とJRなどが取り組む大型観光誘客事業「北陸デスティネーションキャンペーン」に合わせ、福井市城戸ノ内町の一乗谷朝倉氏遺跡に新たな仕掛けが登場した。コンピューターグラフィックス(CG)で描いた当時の建造物をタブレット端末で遺跡に重ねて見られるほか、復原町並(ふくげんまちなみ)では劇団員が城下町の生活を再現。タイムスリップ気分も味わえる企画で「朝倉ファン」を増やしたい考えだ。

◆端末かざせば壮大な義景の館

 タブレット端末は遺跡のシンボルとなる唐門前で無料で貸し出す。門に向かって操作すると「唐門の奥には朝倉義景の館が広がります。敷地面積は約6400平方メートル、東京ドームのおよそ半分の広さという巨大なスケール」などと音声案内が流れる。

 館群を俯瞰(ふかん)する映像に誘われて遺跡の中を進めば、映像は実際の山並みに合成された塀や板ぶきの館に変化。端末をかざして360度見渡すと、建造物も移り変わって臨場感たっぷりだ。

 京都市から訪れた会社役員(65)は「以前は冬に来たことがあり、静かな遺跡もいいが、こういった仕掛けもいい」と楽しんでいた。

 福井市が県の補助を受け「史跡電脳復原事業」と銘打って実施。今は実証実験の段階で利用できるのは唐門と朝倉館跡の計4地点。11月29日までの土・日曜、祝日(午前10時~午後3時)に貸し出す。雨天中止。

 来年度の本格運用時には、利用可能な場所を復原町並を含めて13地点に増やす計画。映像も充実させて有料化し、端末数を現在の5台から40台まで増やすという。

武士にふん装する体験もあり、タイムスリップ気分を堪能する観光客ら=福井市の一乗谷朝倉氏遺跡復原町並で

武士にふん装する体験もあり、タイムスリップ気分を堪能する観光客ら=福井市の一乗谷朝倉氏遺跡復原町並で

◆武士や野菜売り登場

 「お野菜、どうですか」。復原町並のメーンストリートで野菜売りの母娘が声を響かせる。見渡せば、荷物を背負って歩く行商人や刀を差した武士、かさをかぶった武家娘らがあちこちに。戦国時代に迷い込んだかのようだ。

 当時の雰囲気をリアルに伝えたいと県や福井市が企画した。「戦国城下町生活再現」として、11月8日までの土・日曜、祝日の午前10時~午後4時に実施(荒天中止)。県演劇連盟所属の10劇団から、各日とも15人が“出演”する。

 復原町並は当時の豊かな文化やにぎわいを立体的に伝えようと1995年に完成。京都にならった計画的な区割りで、最盛期の人口は1万人を超えたという。

 越前焼を扱う商家では主人と行商人が天下統一を狙う織田信長の動向をうわさ。茶屋では町人が愚痴をこぼし合う。「もう、うんざりや」。野菜売りの母娘のけんかなど突如始まる寸劇も見ものだ。野菜や越前焼は購入可能。茶屋でお茶を飲むこともできる。

 武士や町人らの衣装は京都のにぎわいを描いた「洛中洛外図屏風」などの史料を基に用意した。熊本市から訪れた会社員男性(52)は「着物姿の人がたくさんいて撮影か何かだと思った。普通に声を掛けられ、タイムスリップしたみたいだった」と面白がっていた。

(北原愛)

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