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【富山】庄川鮭まつり 富山県

ジャンル・エリア : まつり | グルメ | 富山 |   2015年11月19日

サケのつかみ捕りを楽しむ子どもたち

サケのつかみ捕りを楽しむ子どもたち

つかみ捕り、鍋料理を満喫

 富山県高岡市の庄川左岸に設置されたやな場でサケの遡上(そじょう)が始まり、週末には「庄川鮭(さけ)まつり」が開かれている。魚のつかみ捕りは各地に種々あるが、こちらの相手は少々手ごわい。

 庄川は、岐阜県から北流して日本海に注ぐ。アユに劣らず、サケ漁も有名だ。まつり会場は市街地から車で十数分。近場なのに意外なほど川は透き通っていて、晩秋の風情と相まって心地よい。

 河川敷に、つかみ捕りのプールがあった。長方形でざっと100平方メートルくらい。サケ30匹ほどを子どもたちが追い掛けていた。サケは全部雄。素早い上に力強く、胴をつかむのは難しい。尾をつかんで引き上げようとするが、重いので落としてしまうことも。激励するギャラリーから関西弁や名古屋弁が飛び交い、まつりの客が広域であることが分かった。

 近くに設けたテント下で鮭鍋を一杯。主役のサケはもちろん、大根と白菜がうまい。隣のテーブルでは4人家族が、おにぎりを持参して食事をしていた。準備万端でお見事である。

会場で販売していた鮭鍋

会場で販売していた鮭鍋

 サケは回遊魚で、翌春に北洋に旅立つ。嗅覚にすぐれ、稚魚期を過ごした川の水を探しておよそ4年後に戻ってくる。庄川のやなは、10月上旬から12月上旬まで。遡上したサケが、幅1メートルの水路を通って鉄のおりに誘導され、元気よく跳ねている。たまると網ですくい上げられ、プールで雄雌に選別。雌は稚魚放流のために採卵される。

 同県水産研究所によると、庄川のサケ捕獲数はこの10年、1万3000~6万4000匹と変動が大きい。昨年は施設の破損もあって約2万900匹にとどまったが、日本海沿いの河川で有数の実績という。

 まつりは今年で29年目。実行委員会副会長で庄川漁協組合長の山本一明さん(65)は「自然の川の臨場感を味わいながらのつかみ捕りが好評です」と胸を張る。サケは4年魚(70~80センチ、4~5キロ)と3年魚(体長50~60センチ、約3キロ)が遡上するが、「今年は身の厚い4年魚が多い」と話す。

 やなの下流。川底に黒っぽい影が点々と見える。やがて意を決したかのように、1匹が仕掛けの隙間を上っていく。懸命に泳ぐ姿に心打たれたのか、サケが捕獲の箱に収まると、じっと見ていた男の子が「サケさんがかわいそう」と叫んだ。両親は何と声をかけたのだろうか。いずれにしても、いい体験ができたはずだ。 (小畑一成)

庄川に設けられたサケのやな場=いずれも富山県高岡市で

庄川に設けられたサケのやな場=いずれも富山県高岡市で

 ▼メモ 庄川鮭まつりは、11月の土日曜日と祝日に、高岡市石瀬の庄川左岸で開催。能越道高岡ICから車で15分、JR氷見線・越中中川駅から徒歩で20分。会場は高岡大橋下流の河川敷で、無料駐車場がある。サケのつかみ捕りや生サケ、一夜干し、イクラ、鮭鍋などを販売。ちゃんちゃん焼きは要予約。つかみ捕りは1人1500円で1匹もらえる。遡上見学は平日も可。問い合わせはまつり実行委員会=(電)0766(30)2583

(中日新聞夕刊 2015年11月19日掲載)

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