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【石川】犀星 金沢の味懐かし 鮮魚店に手紙で注文

ジャンル・エリア : 展示 | 石川  2016年02月19日

見つかった室生犀星の書簡を眺める西村俊英さん=金沢市千日町の室生犀星記念館で

見つかった室生犀星の書簡を眺める西村俊英さん=金沢市千日町の室生犀星記念館で

 ツグミは腐廃していて、ざんねん。塩したものをたのむ

 金沢を代表する作家室生犀星が東京の自宅から金沢の鮮魚店に食材を求めて送った手紙とはがきが見つかった。犀星が金沢の食を好んでいたことは随筆にもつづられており、孫の室生洲々子さんは「生活に密着したものは珍しい。故郷を離れても金沢の味を求めたことがよく分かる」と話している。

 見つかったのは、1943~44年にかけて、東京に住む犀星が金沢市の西村商店(現・西村鮮魚店)に送ったもの。同店で3年ほど前に1通の注文書を発見。さらに今年1月に店主の西村俊英さん(73)の友人から食材を求める犀星の書簡10通を譲られ、西村さんが計11点を室生犀星記念館(金沢市)に寄贈した。

 書簡は、犀星と次男の朝巳の直筆で書かれている。注文した食材はタイ、サケ、タラなどの魚介類のほか、ツグミ、クルミ、湯葉など多岐にわたる。43年の秋から冬にかけて送られた書簡には「ツグミは腐廃していて、ざんねん。塩したものをたのむ」と小さな丸い字で書かれている。

 18日には同館で西村さんに上田正行館長から感謝状が手渡された。西村さんは「父から店が犀星に魚を送っていたことを聞いていたが、書簡が見つかって驚いた」。上田さんは「食べ物の乏しい時代だったが、金沢の味が犀星にとって必要なものだったと感じる内容だ」と述べた。

 寄贈された書簡の一部は、開催中の企画展「金沢の料亭・食と犀星」で公開される。企画展は3月6日まで。 (蓮野亜耶)

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