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【三重】熊野灘の岸壁 三重県熊野市

ジャンル・エリア : 三重 | | 自然  2016年03月17日

巨大な「楯」「獅子」に興奮

海に突き出たような大岸壁の楯ケ崎

海に突き出たような大岸壁の楯ケ崎

 三重県熊野市へは紀勢道の延長や熊野尾鷲道の開通などで、名古屋方面からのアクセスが短縮された。熊野灘に面する同市の海岸沿いを歩けば、特徴のある岸壁に出合うことができる。楯(たて)ケ崎、鬼ケ城、獅子岩を巡ってみた。

 二木島漁港から数キロ行くと、海が望める高台に楯ケ崎へ続く、遊歩道の入り口がある。準備をしていると、地元の男性が「熊野一の絶景やよ。頑張ってや」と励ましてくれた。

 リュックに飲み物やおやつを入れて出発した。片道約2キロのコースで、カシやスダジイ、イヌマキなどの大木が目立つ。シダ植物の種類も豊富だ。ゆっくり下っていくと海沿いにある阿古師神社に着いた。鳥居の向こうは透明度の高い海で、ここで小休止した。潮騒が聞こえる歩道は潮風が心地よいが、アップダウンが激しく、運動不足の体にはこたえる。

 1時間ほどたって灯台に着くと、一気に視界が開け、大海原が広がった。ここが千畳敷と呼ばれる広大な岩場で、日本書紀によると神武天皇が東征の際に上陸した地と伝えられる。

多くの人でにぎわう鬼ケ城の千畳敷

多くの人でにぎわう鬼ケ城の千畳敷

 東に目をやると、まるで海面から突き出た巨大な楯が現れた。これが楯ケ崎だ。無数の岩柱が連なったような「柱状節理」の大岸壁で、高さ80メートル、周囲550メートル。岸壁の迫力に目を奪われていると、若い男性が近づいてきた。自転車で紀伊半島を旅している名古屋市の大学生で、「スケールがありますね。日本にこんな場所があったんですね」と興奮気味だった。

 ここで楯ケ崎を望みながら伊勢大神と熊野大神が酒盛りをしたという伝説もある。熊野灘が一望できるので、家族や仲間と弁当持参で、ゆっくり過ごすのがお勧め。また千畳敷は磯釣りの人気ポイントで3人がサオを出していた。愛知県みよし市の男性は大型のグレ狙い。地磯とはいえ50センチクラスが出るという。熊野市で発見された柑橘(かんきつ)「新姫」を使ったドリンクを飲むと、さわやかな酸味が広がった。帰りの足取りは軽やかだった。

 そのほかに、立ち寄ってほしいスポットが鬼ケ城と獅子岩。鬼ケ城は約1キロにわたる変化に富んだ海沿いの岸壁に遊歩道があるが、昨年夏の台風で中央部が通行止め。千畳敷へは鬼ケ城センター側から、5分ほど歩けば行ける。獅子岩は七里御浜にある高さ25メートル、周囲約210メートルの巨岩で、海に向かってほえる獅子のように見える。いずれも、手軽に立ち寄れるとあって人気も高い。 (柳沢研二)

上部が海に向かってほえる獅子のように見える獅子岩=いずれも三重県熊野市で

上部が海に向かってほえる獅子のように見える獅子岩=いずれも三重県熊野市で

 ▼メモ 名古屋方面からは東名阪道、伊勢道、紀勢道、国道42号を経て、熊野尾鷲道・熊野大泊ICへ。楯ケ崎は熊野新鹿ICで降りて、国道311号を二木島方面へ。遊歩道の入り口の上下には無料駐車場がある。鬼ケ城センターには地元特産品などが購入できる販売所、熊野漁協水産物直売所などがあり、土産の購入にお勧め。「新姫」を使ったドリンクやキャンディーが人気。鬼ケ城センター(電)0597(89)1502、熊野市観光スポーツ交流課(電)0597(89)4111

(中日新聞夕刊 2016年3月17日掲載)

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