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【富山】洞杉群落 富山県魚津市

ジャンル・エリア : グルメ | 富山 | | | 自然  2016年06月02日

ねじれた枝に生命力

洞杉に向かう途中、清らかな流れに癒やされる

洞杉に向かう途中、清らかな流れに癒やされる

 富山県魚津市には洞(どう)杉と呼ばれる天然杉の群落がある。洞杉は幹に空洞があるのが特徴の古木で、巨大な岩の上に乗るように生える。その枝ぶりはさまざまで、パワースポットにもなっている。観察路が整備されているので、軽いハイキング気分で出掛けてみた。

 毛勝三山が水源となる片貝川を上流に向かうと、片貝山ノ守キャンプ場を過ぎ、南又駐車場に着く。ここから2.5キロの渓谷に沿った林道を歩く。まずは天然イワナが生息するというダイナミックな渓谷と透明度の高い流れに目を奪われる。やがて植林されたと思われるすらりと伸びた杉に交じって、何本もの木が肩を寄せ合うように立っている不規則な形の杉が目に留まった。涼やかな瀬音を聞きながら、さらに進むと洞杉群落に着いた。駐車場から1時間近くかかった。

 洞杉の群落にある長さ300メートルほどの観察路を行く。洞杉は軽トラックほどある大きな岩を抱えるように根を張り、まるでタコのようにくねくねと枝を広げている。案内してくれた地元の伊東清隆さんは「日当たりが良く、雪解けが早い大岩の上に芽吹いて成長を続け、やがて岩を抱え込むような形になることが多いですね」と教えてくれた。冬場は大量の雪が降るために曲がり、ねじれ、複雑な枝ぶりになるという。

複雑な枝ぶりで大地に根を張った洞杉=いずれも富山県魚津市で

複雑な枝ぶりで大地に根を張った洞杉=いずれも富山県魚津市で

 観察路の奥まったところに森の主はいた。4本株立ちで、中央部に人が入れるほどの大きな空洞がある。4本ある幹回りの合計は、30メートル余で、推定樹齢は500年以上だという。杉といえば、空に向かって真っすぐに伸びているイメージがあるが、洞杉は大きな炎のようにも見えた。厳しい自然の中で生き抜いた力強さを感じながら森を後にした。

 山でパワーをもらったら海の幸で腹ごしらえ。魚津に出掛けたら食べておきたいのが「バイ飯」だ。もともとは富山湾でバイ貝を採る漁業者たちが、まかないで食べていた漁師飯という。釜飯風が多く、貝のだしがよく効いている。またコリコリとした刺し身もおいしい。これからが旬で、市内の各飲食店で食べることができる。また魚津港にある「海の駅蜃気楼(しんきろう)」には、食事どころや土産店に加えて、同港で水揚げされた鮮魚の即売コーナーもある。バイ貝やブリの若魚フクラギなどが手頃な値段で購入できる。 (柳沢研二)

 ▼メモ 洞杉群落へは北陸道・魚津ICから車で約30分。南又駐車場は無料でトイレもある。林道は舗装されているが、ツキノワグマの生息地なので、鈴などを携帯しよう。埋没林博物館では約2000年前に川の氾濫によって埋まった杉を見学できる。入館料520円、小中学生260円。魚津市商工観光課(電)0765(23)1025、魚津駅前観光案内所(電)0765(22)2244

(中日新聞夕刊 2016年6月2日掲載)

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