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【石川】欧州の工芸 金沢で見よ ローマのギルド加入 長井さんが装飾展

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 石川  2016年06月30日

「ここに並ぶ作品は、欧州の伝統の最後の形でもある」と話す長井豊さん=金沢市広坂で

「ここに並ぶ作品は、欧州の伝統の最後の形でもある」と話す長井豊さん=金沢市広坂で

 イタリア・ローマの500年続く職業組合に日本人で初めて加入を許可された貴金属・宝飾工芸家の長井豊さん(62)=東京都北区=ら作家4人によるアクセサリー展が、金沢市広坂の石川国際交流サロンで開かれている。繊細な仕上がりのネックレスやブローチ、ピアスに、本場で認められた技と感性が光る。7月10日まで。(日下部弘太)

 細いステンレス線を1本ずつつなげ、三角すいを作って連ねたネックレスや、同じくステンレス線を網のように丹念につなげたブローチは洗練された風合い。チタンの首飾りは、チタンをあぶって美しい紫色を出した上、画家のクリムトをテーマに金の象眼も施し、気品が漂う。

 長井さんは母親の家系が日本刀の刀身をさやに当てずに支える「はばき」や柄の握りのサメ革を加工する職人で、祖父と父は装身具の職人。父は「現代の名工」にも選ばれた。国内で基礎を身に付け、1982(昭和57)年、28歳の時に修業のためローマに渡った。1年のつもりだったが、「1年では何も分からないことだけが分かった」と滞在を延長。90年には工房を開き、2010年に帰国するまで長年、現地で製作を続けた。

 金細工職人はイタリア語で「オラフォ」。ローマでは1508年に職業組合(ギルド)が設立され、現在も続く。長井さんはオラフォの最優秀賞に輝き、推薦と面接などの審査を経て2012年に加入を許された。

 今回、7月1日から近くのしいのき迎賓館で開かれる日本とイタリアの宝飾作家による作品展に合わせ、サロンでも展覧会を企画。知人作家の小宮宇子(たかこ)さん、須磨富美杷(ふみえ)さん、稗田麻琴さんに声を掛けた。小宮さんらも塩化ビニールと銀、ステンレスのメッシュなどを使った現代的なアクセサリーを出品した。

 長井さんは「貴金属・宝飾は欧州の伝統工芸。伝統ある金沢で全く違った工芸があることを見てもらえたら」と話す。4日休み。

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