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【滋賀】米原に住み、自然を切り取る 切り絵作家の早川さん

ジャンル・エリア : 展示 | 芸術 | 近畿  2016年08月22日

夏の展示「太古の森」。キャンプ場に等身大の恐竜をかたどった作品が並ぶ=竜王町の希望が丘文化公園で

夏の展示「太古の森」。キャンプ場に等身大の恐竜をかたどった作品が並ぶ=竜王町の希望が丘文化公園で

 カリカリカリ・・・ギーコギーコギーコ。米原市内の閉校した小学校から聞こえてくる音。緑に囲まれた校舎で切り絵作家早川鉄兵さん(34)が黙々と作業を進める。

 早川さんにとって切り絵は小さいころから身近にあった遊び。母と一緒に菓子の空き箱を利用して動物園を作ったり、小学校では暇になると机の下で紙を切っていた。

 金沢市で生まれ、地元の高校を卒業後、大阪でアパレルの専門学校、教員などを経てフリーのカメラマンに。好きな動物を追い掛け、世界各地を回った。

 転機は2010年。撮影の仕事で米原市を訪れた際、自然や人の温かさに引かれた。「ここに住みたいなぁ」。翌年春、定住しながら地域おこしの活動に取り組む市の事業「水源の里まいばらみらいつくり隊」として赴任した。

 初めて仕事として切り絵を製作したのはその年の11月。イベントの会議中に手遊びで切った紙に周囲が反応し、企画展を開催することに。自分の作品に大人が感動する姿に驚き、胸が熱くなった。それ以降、次々と仕事が舞い込み、2年間の隊員活動終了後も切り絵を作り続けている。

 題材のほとんどは自宅がある奥伊吹で見られるシカやサルなど身近な動物や自然。「見た人に物語を想像してもらえるように」と動きやしぐさを大事にし、関節や骨格の形は特にこだわる。

 作品は紙に限らないのが早川流。紙の切り絵をベースに、ベニヤ板をかたどった展示、ペットボトルのパッケージ、電車のラッピングなど幅広く手掛ける。

 「切り絵は自分の思いを表現する大事な手段。自然ってこんなに面白いんだなって感じてもらえるように、もっといろんな挑戦をしてきたい」と早川さんは目を輝かせる。

 竜王町の希望が丘文化公園では開園45周年を記念した展示を開催中。来年の3月まで四季折々の作品を見ることができる。

 (中村千春)

(左)動物や植物の形はテレビや図鑑を見ながら自分の中に蓄積。地元の猟師から教わる現場の話も大事な作品材料だ(中)紙の切り絵をベースにベニヤ板にシールを張って作品を製作する早川さん(→)紙を切るのは主にカッター。下書きに合わせ器用に切っていく=いずれも米原市三吉で

(左)動物や植物の形はテレビや図鑑を見ながら自分の中に蓄積。地元の猟師から教わる現場の話も大事な作品材料だ(中)紙の切り絵をベースにベニヤ板にシールを張って作品を製作する早川さん(→)紙を切るのは主にカッター。下書きに合わせ器用に切っていく=いずれも米原市三吉で

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