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【石川】飢え、寒さ 平和問う 金沢で祈念展 元兵士らの資料展示

ジャンル・エリア : 展示 | 歴史 | 石川  2016年11月15日

(上)臨時召集令状(赤紙)や袖のないコートの展示物に見入る来場者(下)生まれ故郷の旧安東市の風景を描いた亀田勲さん=いずれも金沢市文化ホールで

(上)臨時召集令状(赤紙)や袖のないコートの展示物に見入る来場者(下)生まれ故郷の旧安東市の風景を描いた亀田勲さん=いずれも金沢市文化ホールで

 太平洋戦争で従軍した元兵士らが残した資料のレプリカや、能美市在住で旧満州からの引き揚げ経験者が描いた風景画などを並べた「平和祈念展in金沢」が14日、金沢市高岡町の同市文化ホール1階展示ギャラリーで始まった。戦争体験者が所持していた衣類品などを展示し、戦争の悲惨さを伝える東京都新宿区の平和祈念展示資料館の主催で、186点が並んだ。(田中美知生)

 従軍を命じる臨時召集令状(赤紙)の複製やシベリア抑留の経験者が着用していた袖なしのコートのレプリカもある。飢えに耐えられなかった持ち主が、旧ソ連の労働者が持っていたパンと袖の部分を交換したといい、氷点下30度から40度の極寒の冬を過ごした様子が伝わる。

 同市大桑町でアルバイトの男性(65)は「抑留経験者があまりにも過酷な状況に置かれてかわいそうに思った。二度と戦争を起こしてはいけない」と話した。

 会場内には、敗戦後、現在の北朝鮮の国境近くから引き揚げてきた能美市寺井町、亀田勲さん(80)が旧安東市の風景を描いた水彩画10点も並ぶ。2003年ごろから、当時の白黒写真や自身の記憶を手掛かりに引き揚げ船や駅舎などを描き始めた。亀田さんは「今後も絵を描き続け、生まれ育ったかつての古里の光景をよみがえらせたい」と話した。

 同館は、11年に全国で巡回展をスタート。戦災を受けていない金沢市で戦争の悲惨さを伝えようと、今回、同市で初めて開催した。同資料館の高倉大輔学芸員は「戦後も(抑留などを)経験して苦労した人がいたことをまずは、若い人に知ってもらいたい」と来場を呼び掛けた。

 入場無料、23日まで。午前9時半から午後6時まで。18日午後2時から、県内の引き揚げ体験者による講話が会場内である。問い合わせは、同館=電03(5323)8709=へ。

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