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【岐阜】あかりの町並み 岐阜県美濃市

ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 文化 | 歴史  2016年11月17日

ちょうちん製作の実演をする加納英香さん(左)

ちょうちん製作の実演をする加納英香さん(左)

和のぬくもり醸し出す

 岐阜県美濃市中心部のうだつの上がる町並みで30日まで開かれている「第13回あかりの町並み~美濃~」に出掛けてみた。夕暮れとともに美濃和紙などで電球を囲った光のオブジェが柔らかなあかりを放ち、寒さを忘れるほどのぬくもりを醸し出している。

 同町並みは江戸時代に金森長近がつくった商人町で、町家は防火や類焼防止のために「うだつ」を設け、次第に凝った装飾をほどこすようになったという。まだ日が高かったので、その形から「目の字通り」と呼ばれる東西約400メートルの通りを歩いてみた。江戸時代中期に建てられた美濃和紙を取り扱っていた紙問屋の旧今井家は水琴窟の中庭と紙を収蔵していた蔵が見事だ。

 旧家のうだつの形を見ながら行くと、紙を扱う店が点在する。インテリア、クラフト、文具など、その用途に応じて、いろいろな店が並ぶ。威勢のいい声がある店から聞こえてきた。ちょうちん製作の実演をしていたのは「らんたんや」の加納英香さん(43)。「まだ修業の身です。見るだけでいいから寄ってってや」。型どりから、和紙の張り付けの様子を小学生の女の子が目を丸くしながら見学していた。美濃和紙あかりアート館は毎年10月に開かれる人気イベント「美濃和紙あかりアート展」の大賞作品などを観賞できるほか、和紙のあかりアートの販売もしている。

夕暮れになって点灯した光のオブジェが放つあかりに見入る人たち=いずれも岐阜県美濃市で

夕暮れになって点灯した光のオブジェが放つあかりに見入る人たち=いずれも岐阜県美濃市で

 紙関係ばかりではない。かつて造り酒屋だった今広酒販店は番台のある古い店内に美濃地方の地酒やお土産がずらり。国の重要文化財に指定されている小坂酒造場では、のれんをくぐると江戸時代から続く造り酒屋の雰囲気を味わうことができる。

 夕闇が迫るころ、通りを行く人も少なくなり、町に点在する光のオブジェ約80個にあかりがともった。「美濃和紙あかりアート展」の過去の優秀作品などで、アクリルケースに囲われているが、間近にながめられる。松などの樹木をかたどったものや球形の卵のようなもの、星など、さまざまなあかりを放つ。

 冷たい風が吹いていたが、手をかざすと、たき火のようなぬくもりを感じられた。オブジェが集中する美濃市観光協会「番屋」前にあるポケットパークには、若いカップルに交じり、手をつなぎながらオブジェに見入る年配夫婦の姿があった。
 (柳沢研二)

 ▼ガイド 「あかりの町並み~美濃~」の点灯時間は午後5~9時。旧今井家の入館料は高校生以上300円、美濃和紙あかりアート館は同200円。いずれも中学生以下無料。2館共通券は400円。市内の大矢田神社ではヤマモミジの紅葉がそろそろ見頃を迎える。23日には「ひんここ祭り」がある。美濃市観光協会「番屋」(電)0575(35)3660

(中日新聞夕刊 2016年11月17日掲載)

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