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【福井】ナホトカ号20年企画展 福井で10日から

ジャンル・エリア : オブジェ | 展示 | | 福井 | 芸術  2017年01月10日

「海をきれいにしたいという気持ちを表現したアートを、多くの人に見てほしい」と話す髭分さん=福井市の「アートハウスギャラリー」で

「海をきれいにしたいという気持ちを表現したアートを、多くの人に見てほしい」と話す髭分さん=福井市の「アートハウスギャラリー」で

 1997年1月に三国町(現坂井市)沖で座礁し、重油流出事故を起こしたロシア船籍のタンカー「ナホトカ号」の船首部分を使った企画展が10日、福井市深見町の「アートハウスギャラリー」で開幕する。巨大オブジェに浮き出たさびが、20年の月日を物語っている。4月10日まで。

 屋外に設置されたオブジェと彫刻計9点は中国・上海の現代美術作家、胡項城(ここうじょう)さんの作品「ナホトカ」。鉄板に人型を刻むなどしたオブジェは、大作で縦3メートル、横10メートルに上るが、厚さはわずか2センチほど。部分的に残る塗料や数字が、船首部分だったことをうかがわせる。高さ4メートル以上の彫刻は切り出した鉄板を組み合わせており、三国町の方角を向いている。

 ギャラリーを経営する髭分(ひげわけ)真二さん(64)は「大惨事だったが、海をきれいにしたいと多くの人が願い、行動した。そのことを忘れないでほしい」と語る。自身もボランティアに駆け付けた。船首が引き上げられると、すぐに広島県の解体業者と交渉を始め、計80トン余りを購入した。

 三国町を拠点に活動していたジャンクアートの巨匠、故小野忠弘さんが制作に取り掛かったが、未完に終わった。「事故が上海出航後に起きたのも縁だ」と引き受けたのが胡さんだった。作品は2002年ごろから常設され、見学者が後を絶たない。

 企画展では、船首部分のさびと手すき和紙を組み合わせた鯖江市のシマカワヤスヒロさんの作品も屋内に展示する予定。シマカワさんは期間中、さびに特殊レンズで高熱を当てたオブジェの制作に取り組む。小野さんが事故当時に描いた絵画2点など、ギャラリーで所蔵する作品も公開する。

 7日で事故から20年の節目を迎えた。10年前にも福井市美術館などで企画展を開いた髭分さんは、訴える。「(作品群は)人間が相変わらず地球を汚し続けていることを表現するとともに、そんな人間にも美しい心があるんだとのメッセージを発している」

 入場無料。期間中は無休だが、来場の前日までに電話予約が必要。(電)髭分さん=090(3767)7280

 (北原愛)

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