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【長野】南木曽岳

ジャンル・エリア : | 甲信越 | 自然  2017年04月27日

木曽五木の林に魅了

山頂近くにある残雪の避難小屋からは中央アルプスの峰が望めた

山頂近くにある残雪の避難小屋からは中央アルプスの峰が望めた

 吹く風も柔らかな季節となり、夏の本格的な登山シーズンに向けて、そろそろトレーニングを始めたいと考えている方もいらっしゃるのではないかと思いますが、そんな方にお勧めしたいのが今回ご紹介する南木曽(なぎそ)岳です。

 木曽山脈(中央アルプス)の南西部、長野県南木曽町に位置する標高約1、679メートルの山で日本三百名山にも選定されています。山岳信仰の修験場だったというのもうなずけるほど急峻(きゅうしゅん)な山ですが、霧が多いことから「泣きびそ岳」、金太郎生誕伝説があることから「金時(きんとき)山」、急峻なことから「額付(ひたいつき)山」などの別称も多く、古くから人々に親しまれた山であることがうかがえます。

 今回ご紹介する蘭(あららぎ)登山口からのコースは、一般的なガイドブックでは5~6時間程度の行程とされています。頂上付近に広がるササ原と「木曽五木」のヒノキ、サワラ、アスナロ、ネズコ、コウヤマキの林がすばらしいのに加え、花崗岩(かこうがん)の巨石も姿を現す、さまざまな表情を持つ山です。

 蘭登山口駐車場からスタートし、すぐの林道ゲートの右手から緩やかな遊歩道を進んでいくと下山道との分岐が現れます。この山は登り専用と下り専用のルートがあり、時計回りで周回することができます。すれ違いが厳しいところも多いので決められたルートで行くことをお勧めします。分岐からすぐにある金太郎が生まれたと伝えられる金時ノ洞窟を過ぎると本格的な登りが始まります。

 コウヤマキの林を通過し、急勾配の登りに息を切らしながら山頂に到着。三角点(1、677メートル)は木々に囲まれ展望はありませんが、近くに見晴らし台があり、雪化粧がまだまだ美しい御嶽山を望むことができました。登ったのは4月中旬ですが山頂付近には雪が残り、所々、凍っていました。雪に慣れていない方は軽アイゼンがあると安心かもしれません。

コウヤマキの樹林帯を登る=いずれも長野県南木曽町で

コウヤマキの樹林帯を登る=いずれも長野県南木曽町で

 さらに進むと避難小屋があり、その先には開けた展望所もあります。展望所にはベンチもあり、木曽駒ケ岳、空木(うつぎ)岳などの中央アルプスの山々や御嶽山などの雄大な景色を楽しむことができます。ベンチでゆっくり休んでから下山道へ。下りもやはり急坂です。なかなか趣深い木製の階段やはしごが続きますので、トレッキングポールは邪魔にならないようザックに固定した方が歩きやすいかもしれません。ぬれていると滑りやすいので特に注意が必要です。

 足を踏み外さないよう、滑らないよう、神経を使って下山すると一気におなかが減ったので、五平餅を求めて木曽路最南端の宿場である岐阜県中津川市の馬籠(まごめ)宿へ。私の住んでいる飛騨地方はぞうり形が主流ですが馬籠では丸い団子形が主流のようで、口の周りが汚れず食べやすいのがよかったです。味は店によって違うようなので、いろいろ食べ歩きするのも楽しそう。体力と時間のある方は、風情漂う中山道を散策してみてはいかがでしょうか。 (飛騨の登山愛好家)

 ▼メモ 国道19号から国道256号に入り南木曽山麓蘭キャンプ場方面へ。キャンプ場と登山口の案内看板あり。キャンプ場を通り過ぎた林道の先に駐車場(20~30台程度可能)、南木曽岳山麓避難小屋、トイレがある。登山道は登りと下りが分かれているが、下りは木製のはしごや階段が続くため、ぬれているときは特に注意が必要。山頂避難小屋にもトイレがあるが、冬季は閉鎖しているので注意を。南木曽町役場(電)0264(57)2001

(中日新聞夕刊 2017年4月27日掲載)

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