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【長野】元ゼロ戦パイロットの遺志引き継ぐ 生涯を映画に、29日公開

ジャンル・エリア : エンタメ | 歴史 | 甲信越  2017年07月27日

ドキュメンタリー映画の完成を報告する監督の宮尾さん=県庁で

ドキュメンタリー映画の完成を報告する監督の宮尾さん=県庁で

 旧日本海軍の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)に搭乗して真珠湾攻撃などに参加し、戦後は戦争体験を語り継いだ故原田要さん(1916~2016)のドキュメンタリー映画「原田要 平和への祈り-元ゼロ戦パイロットの100年」が29日から、長野市の映画館「長野相生座・ロキシー」で上映される。8月12日まで。

 旧浅川村(現長野市)出身の原田さんは41年12月の真珠湾攻撃や42年6月のミッドウェー海戦に参加。同年10月にガダルカナル島の戦いで米軍機の攻撃を受け、ジャングルに不時着し重傷を負いながらも生還した。終戦後は長野市内に幼稚園を開設し、子どもたちの育成に尽力。91年の湾岸戦争を契機に「戦争の罪悪を知ってほしい」と体験を講演するようになった。

 監督を務めたのは、元長野放送報道局長の宮尾哲雄さん(67)=須坂市。定年退職後の14年、原田さんの講演会に参加し、当時98歳の原田さんが2時間立ちっ放しで戦争体験を熱く語り、講演直後に燃え尽きるように倒れた場面に遭遇した。「生死を懸けた最前線での戦争体験を記録したい」と撮影を始めた。

 取材の成果はテレビ放送されたが、宮尾さんは「一部しか伝えられなかった」との思いが残り、映画にすることにした。原田さんは昨年5月に99歳で死去し、生前の完成は果たせなかったが「戦争体験を若い人に伝えたいという原田さんの遺志を引き継ぎたい」と製作を続けた。

 ドキュメンタリーは十数回に及んだ生前のインタビューを中心に、写真や当時の映像などを交えながら原田さんの生涯を描く。原田さんが軍人の道を歩んだ時代背景も描くよう心掛けた。ナレーションは女優の檀ふみさんが務めた。

 宮尾さんは「平和な世の中では戦争を考えにくいが、興味を持つことで平和を考えるきっかけにしてもえれば」と話す。上映は、午前と午後の1日2回。29日と8月11日午前は、宮尾さんの舞台あいさつがある。(問)相生座・ロキシー=026(232)3016

 (中島咲樹、今井智文)

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