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【福井】大敷網体験 福井県若狭町世久見

ジャンル・エリア : イベント | | 生き物 | 福井  2017年08月17日

大敷網漁の様子を間近で見学する参加者たち(左)

大敷網漁の様子を間近で見学する参加者たち(左)

朝日浴び迫力の網上げ

 福井県若狭町の世久見(せくみ)漁港から出港する「大敷網(おおしきあみ)体験」は、漁や水揚げの様子を間近で見学でき、家族連れに人気がある。穏やかな湾内が漁場で、早朝の3時間ほどなので、気軽に参加できるのが魅力だ。

 大敷網は大型の定置網で、岬などを回り込む回遊魚をあらかじめ設置した網で誘導して捕獲する。世久見では漁師らでつくる世久見生産組合が運営し、見学者も受け入れている。

 午前4時になると漁師が集まり始めて、漁の準備に追われていた。この日の参加者は20人で、近くの民宿に宿泊した家族連れが中心だった。救命胴衣を着用して、眠い目をこすりながら船に乗り込む。

 同4時半に出港し、船はなぎの海をゆっくりと滑っていく。15分ほどで大敷網が張られている獅子ケ崎沖に到着し、網を上げる作業が始まった。20人の漁師が3隻の船に分乗して、機械や人力で網を引く。網は長さ約300メートル、幅約50メートルある。漁師は30~40歳代が中心で、目の前にいる若手漁師の激しい息遣いが聞こえる。

 東の空が明るくなるにつれて常神半島や御神(おんがみ)島、千島群礁などのシルエットが浮かび上がる。「魚はまだかな」と待つこと約1時間。漁師だけではなく、空を舞うカモメの動きも慌ただしくなり、船の間隔が狭くなってきた。水しぶきを上げながら魚がひしめく様子に歓声が上がった。銀色の細長い魚体はサワラで朝日を浴びて輝く。ハマチやアジ、イシダイ、グレなども入っていて、クレーン付きの網で素早く取り込まれる。

 漁師が取れたてのサワラを素早くさばいて参加者にふるまってくれた。肉厚で、もっちりとした食感。これはいける。何度もおかわりする小学生もいた。岐阜県から民宿に泊まって参加したという2組の家族連れは「すごい迫力ですね。いい思い出になりました」と話していた。

世久見漁港で水揚げされたサワラなども見学できる

世久見漁港で水揚げされたサワラなども見学できる

 港に戻ると、選別作業が始まっていて、こちらも見学できる。「この魚なんですか」と聞いたり、大型のサワラを手に記念撮影したりするなど、おおらかな雰囲気だった。

 この日はサワラだけでも1トン、ほかの魚を入れると3トンほどの水揚げだという。浜川守組合長(53)は「10年ほど前から夏場にサワラが入るようになって活気が出てきました。これからも観光客の皆さんが安全に楽しんでもらえるよう続けていきたい」と話していた。今度は民宿に泊まって、ゆったり再訪してみたいと思った。 (柳沢研二)

 ▼ガイド 世久見へは舞鶴若狭道・若狭三方ICから約15分。海水浴場や釣りができる防波堤もある。大敷網体験は火曜休み。出港時間は季節により変動するので予約の際に確認を。大人1000円、中学生以下500円。若狭三方五湖観光協会(電)0770(45)0113

(中日新聞夕刊 2017年8月17日掲載)

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