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【静岡】静岡浅間神社と特別展 静岡市

ジャンル・エリア : エンタメ | 展示 | 文化 | 歴史 | 神社・仏閣 | 静岡  2017年08月31日

静岡浅間神社の迫力ある大拝殿

静岡浅間神社の迫力ある大拝殿

義元と直虎に思いはせ

 放送中の大河ドラマ「おんな城主 直虎」に登場した今川義元が拠点とした駿府(すんぷ)、現在の静岡市を訪ねた。大河ドラマで化粧を施した公家のようないでたちが印象的だった義元に引かれ、今川氏をもっと知りたいとゆかりのある静岡浅間神社と静岡県立美術館で開催されている特別展に足を運んだ。

 早速、市内の目抜き通りを抜け、駿府城公園の先にある静岡浅間神社へ向かった。大通りの脇に立つ大きな赤鳥居をくぐって10分ほど、門前町である浅間通りの商店街の先に美しい朱塗りの社殿が見えてきた。特に浅間神社と神部神社の楼門の重厚さと高さ25メートルの大拝殿の迫力に圧倒された。その華やかさから「東海の日光」と呼ばれるのもうなずける。

 今川、武田、徳川家と歴代の領主から崇敬を集め、4万5000平方メートルという広大な境内に7つの神社を有する。案内してくれた権禰宜(ごんねぎ)の広幡行伸さんは「江戸時代の古地図には41の神社があったと記されています」と驚きの事実を教えてくれた。

 今川氏の拠点だった静岡市は後に武田信玄に攻め落とされ、最後は徳川家康が隠居した地でもある。実は今「桶狭間の戦いで織田信長に敗れた」義元を筆頭に今川家の復権に向けた運動が盛り上がっているのだそう。広幡さんは「徳川ばかりが注目されているからではないでしょうか」とぽつり。その言葉に、室町幕府将軍足利氏の血を引き、この地を200年以上統治した名家への思いを感じた。

武具や書状など今川家や井伊家ゆかりの品々が並ぶ展示=いずれも静岡市で

武具や書状など今川家や井伊家ゆかりの品々が並ぶ展示=いずれも静岡市で

 歴史に浸ったところで、ドラマゆかりの特別展「戦国!井伊直虎から直政へ」を開催中の県立美術館へ。上席学芸員の石上充代さんは「一族存亡の危機からどのように江戸幕府の筆頭大名になったか。直虎から直政の時代は井伊家にとって非常に重要な時期です」と語る。

 義元が徳川家康のためにあつらえたよろいや現存する唯一の直虎直筆の花押(サイン)が書かれた文書など貴重な品々がずらり。夏休みということもあり、親子連れの姿もあった。市内から訪れた小学5年生の女児(11)は「歴史が好きなので楽しい」と熱心に説明書きを読んでいた。

 直虎の婚約者だった直親ゆかりの笛などドラマの場面を思い起こさせるものも多い。よろいの色から「赤鬼」と呼ばれた直政の関ケ原の戦いでの活躍もしっかりと伝わってくる。今川家と井伊家、そして徳川家。一つの地で歴史が交錯する奥深さを垣間見た気がした。 (住彩子)

 ▼ガイド 静岡浅間神社は拝観無料。JR静岡駅から市内を巡回する観光バスがお勧め。静岡県立美術館の開館時間は午前10時から午後5時半まで(入館は閉館30分前まで)。月曜休館(祝日は開館)。特別展「戦国!井伊直虎から直政へ」は10月12日まで。大人1200円、高校・大学生600円、中学生以下無料。(電)054(263)5755

(中日新聞夕刊 2017年8月31日掲載)

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