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【岐阜】石徹白 岐阜県郡上市白鳥町

ジャンル・エリア : 岐阜 | 神社・仏閣 | 自然  2017年09月21日

神々しいパワー放つ大杉

 開山1300年を迎えた白山の岐阜県側登山口として知られる郡上市白鳥町石徹白(いとしろ)。白山へと続く峰が間近に望める静かな山里だ。

 峠を越えてつづら折りの道を下ると石徹白に着いた。ここは白山信仰を各地に伝えた御師(おし)の里でもある。御師は冬季に各地に出向いて神札(しんさつ)、白山略図、白山の薬草などを配り、夏季は信者を迎え入れ、白山へと案内したという。

杉の大木に囲まれた白山中居神社の境内

杉の大木に囲まれた白山中居神社の境内

 地区の北側に白山中居(ちゅうきょ)神社がある。イワナなどの渓流魚が泳ぐ谷川に架かる橋を渡ると、杉の巨木に守られるかのように社殿が見えてきた。白山を開山した泰澄(たいちょう)が社殿を修復するなどして同神社の基礎を築いたという。参拝を終えた岐阜市の女性(35)は「友人にすばらしい神社があると教えてもらって来ました。木も大きくて神々しい。パワーをいただきました」とすがすがしい表情だった。

 境内脇からブナが点在する山道を15分ほど登ると、境内の杉よりもスケールのある巨木が現れた。浄安杉と呼ばれ、高さ32メートル、幹回りは12メートルある。4つの幹が合わさったように力強く天に突き上げている。

 神社から石徹白川に沿った道を約6キロさかのぼると、白山登山口がある。清水でのどをうるおして420段の石段を駆け上がった。クマザサの茂るくぼ地に出ると「いとしろ大杉」が出迎えてくれた。その脇には白山へと続く登山道があり、この杉は、いにしえから登山者たちを見守り続けている。幹回りは13メートル余で樹齢は1800年以上という。居合わせたドイツ人男性も「すごい迫力ですね」とびっくり。こちらは、しばらく立ち尽くす。

 十数年前に訪れたときと比べると、大杉は樹勢が衰えて、白っぽい樹皮が目立つ。その上には、さまざまな木が芽吹いている。老いたその身は、両側から出た若い枝に支えられているようにも見える。どんな境遇、姿になろうとも、生き抜くことの尊さを、この古木が伝えているように感じた。 (柳沢研二)

白山に向かう人を見守り続けている「いとしろ大杉」=いずれも岐阜県郡上市白鳥町石徹白で

白山に向かう人を見守り続けている「いとしろ大杉」=いずれも岐阜県郡上市白鳥町石徹白で

 ▼ガイド 白山中居神社といとしろ大杉ともに無料駐車場がある。白山信仰や石徹白については、郡上市白鳥町の白山文化博物館の展示が充実しているので、これを見てから訪れるのがお勧め。午前9時~午後4時半。火曜定休。大人310円、小中学生100円。(電)0575(85)2663。美濃禅定道の拠点となった長滝(ながたき)白山神社・長滝(ちょうりゅう)寺や日本の滝百選の阿弥陀ケ滝も人気がある。白鳥観光協会(電)0575(82)5900

(中日新聞夕刊 2017年9月21日掲載)

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