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【愛知】「アツタ号」模型で復活 名古屋の男性が制作

ジャンル・エリア : イベント | 乗り物 | 展示 | 愛知  2017年11月20日

国産初の乗用車「アツタ号」の模型を制作した梅本良作さん=名古屋市天白区で

国産初の乗用車「アツタ号」の模型を制作した梅本良作さん=名古屋市天白区で

 昭和初期に開発された国産初の乗用車「アツタ号」の20分の1サイズの模型を、名城大(名古屋市天白区)の技術員、梅本良作さん(64)=同市緑区=が制作した。詳しい設計図すらなく、1台も現存していない「幻の車」。写真にしか残っていないその姿を立体的によみがえらせた。模型は、28日に名古屋市内で始まる展示会に出展される。

 アツタ号は当時の名古屋を代表する機械メーカーなどが協力して作り上げた。トヨタが初の乗用車を世に出す4年前の1932(昭和7)年に開発。熱田神宮から名前を取り、夢の国産車として売り出されたが、価格、性能とも外国車にかなわなかった。

 梅本さんは工作機械を使った金属加工の専門家で、学生の実習指導のかたわら、中部のものづくりの歴史について研究している。「アツタ号は自動車工業の先駆けであり、象徴。せめて姿だけでも復活させたい」と制作を思い立ち、今年9月から2月かけて完成させた。

 模型は長さ25センチ、幅9センチ。残っていた大まかな図面と写真を手掛かりに実際の部品の形や寸法を推測。車台部分は最新の3Dプリンターを使って樹脂でつくった。上部のボディー部分は、ケミカルウッド(人工木材)の素材を工作機械で削りだして各部品を作り、組み立てた。

 「当時の技術者は、1つ1つの部品を手作業で作った。何もないところから、自動車を作り上げたのは、本当にすごいことだ」と梅本さん。「この模型を見て、当時の技術者の信念を感じてもらえたら」と話した。

 模型は、名古屋市中区金山町1、名古屋都市センター11階のまちづくり広場で28日から12月10日まで開かれる展示会「中部における国産車のあゆみ」に出展される。入場無料。

 (坪井千隼)

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