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【三重】答志島 三重県鳥羽市

ジャンル・エリア : グルメ | 三重 | 文化  2017年12月07日

伊勢湾最大の島とあって港には多くの漁船が係留されている。答志地区には今も独特の風習が残る

伊勢湾最大の島とあって港には多くの漁船が係留されている。答志地区には今も独特の風習が残る

「焼き」「蒸し」・・・カキ頬張る

 三重県鳥羽市の答志(とうし)島は周囲約26キロと伊勢湾最大の島と知られ、独特の風習が残る町の散策や冬の名物カキを心ゆくまで味わえる島旅を満喫できる。

 答志島には答志、和具、桃取の3つの地区がある。各港へは鳥羽マリンターミナルから市営定期船が出ていて、いずれも30分以内で到着する。和具・答志方面と桃取方面はそれぞれ船が違うので、どちらのエリアに行くか決めよう。路地歩き派なら和具、答志エリアがお薦め。この島にある島の旅社推進協議会事務局長の山本加奈子さんの案内で歩いて回ってみた。

 まず和具にある戦国武将の九鬼嘉隆(よしたか)の首塚と胴塚に立ち寄り、答志地区へ。港を中心に民家が密集する島の中心街で、港から幾筋もの路地があるが「好きな道に入っていただければ大丈夫」と山本さん。路地を行くと各家庭の玄関横の壁などには(八)と手書きされている。同地区の八幡祭りで使用された炭を使って書かれ、大漁や安全を祈願したものとされる。

 路地は幅2メートルほどで「じんじろ車」と呼ばれる手押し車が至る所で路上駐車されている。車を考案した島の鍛冶屋・甚次郎さんにちなんで名付けられたという。車の入れない路地の多い島では海産物や漁具などの荷物を運ぶのに今も大活躍している。路地を行く年配女性の手押し車のようにゆっくりと流れる島の時間。何でもそろうという路地には地魚が味わえる食堂やパン、豆腐店などがあって活気があった。

桃取のブランドガキが食べ放題の藤栄水産かき小屋「ももみ」=いずれも三重県鳥羽市の答志島で

桃取のブランドガキが食べ放題の藤栄水産かき小屋「ももみ」=いずれも三重県鳥羽市の答志島で

 冬の味覚カキを堪能するなら桃取エリアだ。港近くの藤栄(とうえい)水産かき小屋「ももみ」では、島で採れたブランドガキ「桃こまち」が食べ放題とあって、取材日の昼は予約した人で満席だった。湯気を立てて殻付きの焼きがきや蒸しがきが大皿に入れられて運ばれてくる。

 ここでは、調味料と飲み物の持ち込みが可能だ。まずカキは調味料なしで味わい、飽きてきたら、しょうゆ、ポン酢、マヨネーズ、バターなどを付けて食べる。さらに、お気に入りの日本酒を持参する夫婦もいた。初めて訪れた同県松阪市の夫婦は「身がぷりっとして甘く、幸せなひとときでした」とほろ酔いで帰りの船に乗り込んでいた。

 野趣あふれる小屋で味わうカキは、いくらでもいけそうな気がした。ちょっとした船旅もおいしいスパイスなのかもしれない。 (柳沢研二)

 ▼ガイド 鳥羽マリンターミナルから和具・答志港へは540円、桃取港へは440円。島の旅社推進協議会は鳥羽の離島の体験イベントを企画。(電)0599(37)3339。藤栄水産かき小屋「ももみ」は90分食べ放題で中学生以上2300円、小学生1150円。要予約。不定休。(電)0599(37)3700。近鉄は近鉄名古屋駅発で桃取のカキが食べ放題のツアーを2018年3月31日までの毎日実施。2人から。往復の特急、船代込みで8480円。火曜など除外日あり。近鉄名古屋駅営業所(電)052(561)4986

(中日新聞夕刊 2017年12月7日掲載)

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