ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 歴史 | 芸術 | 近畿 2018年01月09日
草津市草津3の草津宿街道交流館が展示室の一部をリニューアルした。「ほんもの」の魅力に触れてもらう狙いで、実際の歴史資料を間近に見られる展示ケースを増設。2月4日まで、正月にちなむ絵や小物を集めた記念企画展を開いている。
映像モニターがあった場所に新たに展示ケースを4個設置。幅3.6メートルのケースでは、大型資料も展示できるようになった。発光ダイオード(LED)の照明で、明るくくっきりと文字が読み取れるケースもある。
映像展示を新しくするには機器の更新が必要な上、近年はインターネットでの動画配信も当たり前になった。新鮮さが薄れる中、館は「博物館でしか見られないものを」と方針転換。来年の開館20周年に向けて、順次改装を進める。
企画展では、正月や戌(いぬ)年にちなむ約50点を展示。史跡草津宿本陣にあった「狗子(くし)図腰高障子」は初公開で、黒と白のイヌがじゃれあうようなユーモラスなタッチが特徴だ。
明治維新から150年の節目であることから、近代郵便の父・前島密が草津の知人に宛てた年賀状も展示。「明治6年の政変」の経緯を記した第1級の史料を見られる。
明治期の広告ポスターのほか、昭和4、50年代の鉄道の正月記念切符も。券面にえとが描かれていたり、お札の形をしていたりして、どれも華やか。阪急電鉄の旧称「京阪神急行電鉄」の印字がある切符も目を引く。
入館料は大人200円、高校・大学生150円、小中学生100円。月曜休館。(問)同館=077(567)0030
(野瀬井寛)