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【福井】端正な阿弥陀如来坐像 若狭歴史博物館で公開

ジャンル・エリア : 展示 | 神社・仏閣 | 福井  2018年01月30日

公開されている阿弥陀如来坐像=小浜市の県立若狭歴史博物館で

公開されている阿弥陀如来坐像=小浜市の県立若狭歴史博物館で

 小浜市国分の国分寺が所蔵する市指定文化財の阿弥陀如来坐像が、同市遠敷の県立若狭歴史博物館で公開されている。2月18日まで。同13日は休館。

 阿弥陀如来坐像は同寺の薬師堂にまつられている。今回、同博物館の常設展「若狭のみほとけ」の一点として借り受け、他の仏像などと展示した。

 坐像は木造で高さ86センチ。細身の体つきや滑らかに彫られた衣のひだは、平安時代後期の技巧が色濃い。その一方で、切れ長で力強い目つきなど、鎌倉時代への過渡的な特徴も見られる。

 国分寺は聖武天皇の詔勅(741年)により各地に建立された寺院の一つで、本尊として若狭地方最大の仏像、釈迦(しゃか)如来坐像を擁する。

 阿弥陀如来坐像は、国分寺のそばに明治時代まで存在した国分尼寺の後身「尼寺庵」から移ってきたものとみられる。

 同博物館の浜田沙矢佳学芸員(35)は「整った姿や穏やかな表情は、見ていて落ち着く。京で作られたか、京で修業した仏師の作ではないか」と話している。

 入場料一般300円、高校生以下、70歳以上無料。 

 (山谷柾裕)