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【三重】海の博物館で漁網アート展示 紀北で制作、豪出身デニスさん

ジャンル・エリア : オブジェ | 三重 | 展示  2018年02月09日

大作「WeavingTogether」を紹介するデニスさん=鳥羽市浦村町の海の博物館で

大作「WeavingTogether」を紹介するデニスさん=鳥羽市浦村町の海の博物館で

 鳥羽市海の博物館(同市浦村町)で、オーストラリア出身の現代美術作家リンダ・デニスさん(54)=相模原市=の漁網アート展が開かれている。5月12日まで。

 デニスさんは日本の美術を学ぶため1986年に来日。多摩美術大、東京芸術大大学院を経て女子美術大准教授として学生に教えながら、2014年からは紀北町のアトリエなどで、漁網を使った制作活動を続けている。

 鳥羽市での美術展は2回目。今回は、同館の屋外に長さ20メートル、幅2メートル、高さ4メートルの新作「Weaving Together」を展示。「一緒に編む」という意味で、17年6月から構想を練り、市民ら100人ほどの協力を得て完成させた。

 直径1.5メートルの塩ビ製パイプの輪を14本使用。一部には離島・神島で使われていた漁網を巻き付け、パイプを漁網でつないだ。海女がアワビやサザエを水揚げする際、海上に浮かべておく網袋「スカリ」をイメージしたという。

 旧作3点も併せて展示。いずれも漁網を使ったオブジェで、網目の美しさにこだわった。触ることも可能で、デニスさんは「美術品に触れることで作者の意図、熱量を肌で感じてほしい」と話している。

 (問)海の博物館=0599(32)6006