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【岐阜】「半分、青い。」ロケ地 岐阜県恵那市岩村町

ジャンル・エリア : まちおこし | グルメ | 岐阜 | 歴史  2018年04月05日

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」のロケ地となった通り

東濃の城下町再び脚光

 NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の撮影があった岐阜県恵那市岩村町。ゆっくりと散策できる城下町として人気が高い観光スポットだが、放送を機に再び注目を集めそうだ。

 ドラマは岐阜と東京が舞台で、主人公の楡野鈴愛(にれのすずめ)(永野芽郁(めい))は同県東美濃市の「ふくろう商店街」の食堂に生まれたという設定。その商店街の撮影が行われたのが、岩村城跡へと続く本町通りの西町1丁目。店先にはドラマでの商店名などが記された撮影当時の写真が掲げられている。早くもドラマ効果か、例年を上回る人出で活気がある。

 撮影があった長さ数百メートルの通りには洋品店、茶どころなどが立ち並び、店先には、ドラマの商店街名にちなんで、ふくろうの飾り物が掲げられている。布小物店「あしざわや」に立ち寄ると、荻山百合子さん(81)が「出演された俳優のファンも訪ねてきます。いろいろな人と出会ってお話ができるのが楽しみです」と話していた。来客者には無料で漬物とお茶のサービスがあり、撮影当時の様子についても語ってくれた。

 次はドラマで、たびたび登場しそうな斜め向かいにある「かんからや」へ。看板メニューのかんから餅(400円)は、皿の上に、あんこ・ごま餅が2つずつ、きなこ餅が1つ載って食べ応え十分。ここは俳優たちの休憩場所にもなった。撮影で使われた看板がそのまま残る店もあるなど、ドラマの世界にひたれそうな雰囲気だ。

 ロケエリアを離れ、ゆるやかな坂道を上るとカステラ店の「かめや菓子舗」があった。江戸期に岩村藩の御殿医が長崎滞在中にオランダ人から教わったのが、この地のカステラの始まりという。カフェが併設され、プレーンなど3種類の食べ比べができる。ブレンドコーヒーとセットで550円。和風庭園をながめながら、一服できる。また、五平餅や団子、酒蔵の甘酒アイスなどの看板が次々とあり、甘党にはたまらない城下町だ。

3棟の土蔵が残る勝川家=いずれも岐阜県恵那市岩村町で

 通りには旧家や商家も点在する。勝川家など5軒はいずれも入場無料。同家は3棟の土蔵があり、岩村藩の財政を支えた商家として知られる。敷地内を流れる水路は、この城下町の特徴で「天正疎水」と呼ばれ、400年以上たった今も流れ続けている。

 東濃地方を代表する城下町に新たな風が吹き始めた。ドラマだけでなく、奥深い岩村の歴史にも思いをはせていただきたい。 (柳沢研二)

 ▼ガイド 「かんからや」は午前9時~午後4時で、水曜、第4木曜休み(祝日は営業)。(電)0573(43)2068。「かめや菓子舗」は午前9時~午後6時(カフェは午後5時まで)。月曜定休。(電)0573(43)2208。岩村町観光協会(電)0573(43)3231

(中日新聞夕刊 2018年4月5日掲載)